うえけんのTOEIC劇場

いかにして40歳からのやり直し英語にハマったのか?

くやしさこそが最強のモチベーション

 英検敗因は「ギャフンと言わせたい奴」がいないから?

 

 「くやしいな…。お前、このくやしさを絶対に忘れるな…」

 Jリーグ下部降格が決まったアビスパ福岡

 泣きじゃくる選手に寄り添い「くやしさを忘れるな」と力説していた三浦泰年GM(当時)のコメントがいつまでも忘れらない。

 

 1.勉強動機は復讐にあり

 くやしさこそ勉強の最大のモチベーションである。

 どうして、勉強を継続しているのか?

 収入を増やしたいから? 

 出世をしたいから?

 周りから羨望の目でみられたいから?

 そんな理由もある。

 けれども、最大の理由は、英語で受けた屈辱を晴らしたい、この一点に尽きる。

 英語ができる、その一点だけを持って、周りからチヤホヤされ、下積み仕事をまるでやらない、外大出身の若手にカチンと来た。

 コイツにヘソを曲げられては、仕事にならない。

 そんな「気遣い」や「忖度」があってか、誰も、注意をしない。

 そして、ますます調子に乗る。

 どうしたら、コイツにギャフンと言わせることができるか?

 ありきたりの「先輩カゼ」を吹かせてみても、「パワハラ」だのと返り血を浴びせかねない。少なくとも「負け犬の遠吠え」にならないためには、自分が英語をがんばるしかない。

 これが、自分が英語(TOEICや英検)にこだわる最大の理由である。

 「おごる平家は久しからず…」

 そんなエピソードは枚挙にいとまない。

 いつぞやは、国際会議の手伝いに呼ばれたことがある。

 私を含め4名に手伝いのお声がかかった。

 英語屋さんで名をはせたAさん以外、私を含めての3名の英語レベルは、「客観的ににみても」同レベルだった。 

 そして、その会議を仕切るMという男は、Aさんと私以外の2名を、会議に参加した外国人を招く打ち上げ親睦会の「すき焼きパーティー」に呼び、私のみ、会場の後片付けを命じた。

 手伝いの3名が「すき焼き」を味わっている中、私は、黙々と会場の椅子やテーブルを片付けた。

 この時の「屈辱」は忘れられない。

 どうしたらMという男にギャフンと言わせることができるか?

 それはただひとつ。

 自分が勉強をできるようになって、「すき焼きパーティー」に呼ばなかったMに悔い改めさせたい、そう心に誓った。

 こうした、英語に関する悔しい数々のエピソードは、勉強が嫌になったとき、自分を奮い立たせた。

 英語ができることをウリにして、大した仕事経験もないのに、重宝がられる新人などを見ていると、「いい気になってんじゃねえぞ」とばかりに、自分の英語力の至らなさを反省しつつも、心のどこかで「ギャフンといわせたい」という欲求があった。

 2.英検敗北は「くやしさの欠如」

 そんなわけで、「くやしさ」をバネに、勉強習慣がつき、いつしか、目標とするTOEIC730点を突破した。

 さらなる磨きをかけるため、TOEIC800点超え、さらに英検準1級にも挑戦中。

 ただし、ここで「壁」にぶち当たる。

 まずは、TOEICについては、730点超えの目標を達成すると、動機づけが曖昧になってしまった。730点突破をもって、心の中で英語リベンジ劇場の終幕を迎えたのだ。

 もちろん800点とか英検準1級とか、それなりに上を目指すことも大切である。

 ただし、730点くらいになると、職場でも「英語ができる人」と認知されるようになった。40歳からの手習いでTOEIC挑戦、そして一定の成果を達成したことにより、いつのまにか、自分がチヤホヤされる側になってしまった。

 もっといえば、英語ができる人の仲間入りをして、いい気になっていた。

 そうした「心のスキマ」に、英検準1級という「執念」とか「強い動機」がなく、ただ、なんとなく受験したので、勝利へのこだわりが希薄になっていった。

 これが、英検敗北の最大の理由である。

 おそらく、TOEIC800点を達成できないことも、このあたりの「動機づけの弱さ」に原因があると踏んでいる。

 では、どうするか?

 「初心、忘れべからず…」

 そう、あの屈辱を忘れないようにしようと思う。

 英語が堪能であることだけで何もかもが許されると勘違いしている奴。

 英語力が他のメンバーより劣るを見くびられたので、招待されなかった「すき焼きパーティー」。

 あのくやしさを思い出せ…。

 3.明日の勝利に向かって

 振り返れば、宅建主任も通関士も、私の資格試験の場合、常に、合格の裏で、勉強のモチベーションとなったのは、「くやしさ」や「恨みつらみ」であった。

 「宅建試験を控えているので、街頭募金活動なんてやっていられない」

 そう言い放ち、私に募金活動を押し付けたJ先輩。

 (その後、J先輩が宅建に受かったという話は聞いたことがない…)

 「昔の社員は、通関士の資格の勉強をしたもんだんですけどね…」

 ミスをした私の傷口に塩を塗った、OB社員のH氏。

 勉強が嫌になると、J先輩やH氏の言葉を思い浮かべた。

 資格の勉強に手詰まりを覚える人は、いま一度、なぜ勉強をするのか、その動議づけをはっきりとさせておいたほうがいい。

 その勉強、くやしさが足りてますか?