うえけんのTOEIC劇場

いかにして40歳からのやり直し英語にハマったのか?

英語学習は身銭を切るべき

 社内英語研修を落第したから今がある

 私の会社は、貿易実務に携わることから、英語の研修が充実している。

 ただし、30歳までの若手を中心としたものであり、40歳の中高年による「やり直し英語」の研修は充実していない。

 入社してすぐに、「英検2級取得のための研修」に社内公募したものの、落選の憂いにあった。ひとつ上にエスという先輩がいるが、彼から「あの試験は落ちちゃダメだよ」と嫌味を言われた。

 このエスという男、私の30年間の会社人生において、事あるごとに、私にとっての目の上のタンコブとなって、私の行く手を阻んでくるのである。

 会社の研修を頼ることなく、自力で英検2級に合格した後、それを、高く評価してくれた人事の女性アイさんが、「海外研修の推薦」をほのめかせてくれて、業務資料なども見せてくれた。(いわば、内々定の感じだった。)

 ところが、アイさんの後任にエスが来るなり、この内々定を踏みにじった。

 私は、このエスという男のしたことが少し許せない。 

 一度目は、入社してまもないとき、研修試験に落ちたことを揶揄されたこと。

 二度目は、海外研修の話を闇に葬ったこと。

 しかし、反面教師ではないけけれど、私は、エスに教えられたことがある。

 それは、英語の勉強は、会社を頼るのではなく、身銭を切ることが大切であるということ。そして、いつか、TOEIC800点、英検準1級を取って、エスにぎゃふんと言わせてやろうと考えている。

 くやしさこそが、勉強のバネになる。

 そして、モチベーションになる。

 私も、40歳を機に、ふんどしを締めなおして、英語の勉強に再チャレンジ、そんなとき思うのは、エスの野郎のことである。

 エスは、私が不合格になった「英検2級取得のための社内研修」を受けたことだろう。しかし、その後、エスが、英検2級を取ったとか、英語に関わる仕事に就いたとか、という噂はまったくきかない。

 「あの試験は落ちちゃダメだよ」なんて言うくらいなら、当然、自分は、胸を張って、英語を勉強しているんだろうな、と言ってやりたい。

 思うに、採用直後に「英検2級研修」を受けた多くの輩で、いまだに英語を勉強を続けていたり、英語に関わる仕事をしている人間は、どれだけいるのだろう。

 大手を振って社内研修の機会を与えられたのに、その後の勉強を挫折したり、英語に携わる仕事の機会に距離をおいたり、まったく、そんな話を聞いていると、とてもやりきれない。

 でも、それでよかったのかもしれない。

 私は、研修の声をかからず、身銭を切ったからこそ、英語の勉強を継続する習慣が身についていると考えている。