身銭を切った購読料を取り戻せ!
社会人のやり直し英語にとって英字新聞は、またとない教材である。
世の中の動きがニュース報道と通じてビビットに理解できる。
ましてや英語で理解することで、ニュースの深層を知ることができる。
さらに、英語ボキャブラリーも増やすことができる。
まさにいいこと尽くめである。これを利用しない手はない。
おススメは、日本の新聞社が発行している日刊英字新聞。
現在では、ジャパン・ニュースかジャパン・タイムズの2紙に絞られる。
駅売りやコンビニで気の向いたときに買うのもいいかもしれない。
けれども、願わくば、定期購読してもらいたい。
毎朝、届けられる新聞を、毎日読み続ける習慣をつけてもらいたい。
「英字新聞を購読したのはいいけれど、読みもしないて貯まる一方」
「毎日、膨大な記事を全部読むのはとても大変、嫌になってしまう」
そういう声もチラホラ聞こえる。
そこで、英字新聞を挫折しないコツを私なりに紹介してみよう。
まずは、見出しザッピング
新聞は(英字新聞も日本語の新聞も問わず)見出しに記事が凝縮されている。
だから、まず、新聞全体の見出しをひとつひとつチェックしてみよう。
そして、その日、一番、良いと思う見出しと、悪いと思う見出しを決めてみよう。
そこで選んだ見出しについて、なぜ、その日の新聞の中で、一番良いと思ったのか。
またそれとは反対に、なぜこの見出しが一番ダメだと思ったのか。
それを考えてみよう。
「良い見出し」の中には、きっとあアナタが心の中に触れた何かがあるはずである。
同様に、「悪い見出し」についても、それはそれで、理由があるはずである。
新聞記者さんに言わせると、良くも悪くも、見出しは読者に印象を残すことが大切。
一番いけない見出しは、なんの情報も入ってこないことだという。
だから、まずは、英字新聞を読むときは、一面から最終面まで、とにかく、見出しを片っ端からチェックしてみよう。
そして、その日の「ベスト見出し」と「ワースト見出し」を決めて、どうして、それがナンバー1、ワースト1になったか自分なりに考えてみよう。
次に、3パラ読み
英字新聞を毎日、読む習慣を続けるためのコツは、新聞の特性を理解すること。
新聞というのは、見出し、ヘッダー、そして、本文は、最初からせいぜい3パラグラフに主要な報道が詰まっている。
そもそも新聞というのは、言いたいことをまず先に書いている特徴がある。
(そうでないと、大きなニュースが割り込んできたとき、記事の終わりから、ザクザク切られていく特性があるので)
だから、全体を俯瞰して、特に気になると思った記事を選ぼう。
そして、最初の三パラを読んでみよう。
くれぐれも、全部読もうとしないこと。
もったいない、と、思うかもしれない。
けれども、継続しないことのほうが、もっと「もったいない」のである。
いかに英文記事を読むことを嫌がらずに、上手に付き合うのか。
それは、気になる記事について、「三パラ」を読む目安にしてみよう。
最後に、新聞の肝は社説
そして、見出しザッピング、気になる記事の三パラ、を終えたら、仕上げに、新聞の社説に挑戦してみよう。
社説(Editorial)こそ新聞の「肝(キモ)」である。
社説は、新聞社の総意であり、通常の記事とは違い、最初のツカミから、最後の結論まで、根気よく読んでいくことが必要であり、また、TOEICや英検などの英語資格の力もつくことになる。
もちろん、社説を理解することは、社会人にとって、一般常識を掘り下げ、知識を吸収する意味でも重要なことである。
ジャパンニュースであれば、原文社説や重要語句が日本語でも解説されているので、こうしたものを利用すると理解が一層深まる。
声に出して読んでみることが、リーディングとリスニングの練習にもなる。
「社説だから…」と気負わず、ここは、ひとつ、社説くらいは「音読」にチャレンジしてみよう。
英字新聞のモトを取るには…
まとめとして、せっかく英字新聞を購読したなら、
1.見出しザッピングで、その日の全見出しをチェックする
2.気になる記事は、全部読もうとしないで、最初の三パラを読む
3.社説だけは最初から最後まで音読する
これさえやっていれば、身銭を切った分の投資を回収できるはずである。
一日あたり200円前後の出費で、毎朝、届けられる英字新聞。
使い方によっては、こんなに優れた英語学習教材は無いはずである。