うえけんのTOEIC劇場

いかにして40歳からのやり直し英語にハマったのか?

会社人間はTOEICがお好き

 英語メンターへのアプローチ

 「TOEICを何度も受け続けたところで英語力は伸びるわけではない」

 英語を学習するに際して、TOEICや英検といった資格試験を至上主義とする私にとって、久しぶりに身につまされる思いの言葉を聞いた。

 1.新「英語メンター」

 その人との出会いは、会社でのWEB会議。

 英語にかかわる通訳員と、それをサポートする支援員を一同に会する総会がオンライン上であった。私は、サポート側の支援員として参加した。 

 当然、より高いステージで英語の仕事に関わりたいので、いずれ、TOEICで高得点をマークして、「通訳員」になることを夢見ている。

 通訳員からの自己紹介があったが、私の琴線にひっかかりのある方がいた。

 海外での勤務経験が豊富で英語も堪能なNさんである。 

 配布された資料で、Nさんのコメントを読んで、さらに確信をした。

 この人なら、自分の英語の師匠(メンター)になるのではないかと…。

 「英語の勉強で悩んでいる方がいましたらお気軽に相談ください」

 そんなメッセージが込められていた。

 同じ組織の人間とはいえ、面識もない私が、突然、コンタクトを取って失礼にあたらないだろうか?

 そんな悩みが頭の中を駆け巡った。

 いくら「お気楽に相談してください」とは、それは社交辞令では?

 しかし、それ以上に、なんというか、私の中でピンとくるものがあった。

 そこで失礼を承知でコンタクトを取った。

 自分は、英語の社内通訳員になりたいこと、

 社内で使われる専門用語をとっさに英語化することが難しいこと、

 おすすめの英語勉強法はないものかということ、

 こうした「ぶしつけ」な質問をぶつけてみた。

 2,NさんのTOEIC

 「会社人間の方は、TOEICがお好きですね…」

 それが、Nさんの第一声であった。

 「英語の骨格は、スピーキングやライティングで作られるもの。TOEICは英語力を図る指標ではなく、テクニックでなんとかなるもの」

 矢継ぎ早にTOEIC偏重に対する私へのけん制をコメント。

 そして、最後にダメ出しのひとこと。

 「TOEICを受け続けたところで、英語力は伸びることはありません」

 まったく耳が痛い話である。

 ここ数年来、自分のやり直し英語の軸足として、TOEICのスコアアップを目指してきた。自分が英語力が足りないのは、すなわち、TOEICのスコアが低いからばかりと思っていた。(だから、TOEICの高得点さえ取れば、少なくとも、英語ができるようになると思っていた。)

 私も、そろそろインプットばかりではなく、アウトプットを重視するように、スタイルを変えなくはいけない時期に来ていると思う。

 そんなタイミングでNさんと出会ったことは、なんということだろう。

 いや出会ったわけではない。こちらが一方的に押し掛けただけだ。

 しかし、私も心の中で、どこかNさんのようなコメントを発する人を求めていたのかもしれない。

 [TOEIC800点なんてちゃんと対策を立てれば大乗なので、心配ないですよ」

 Nさんは、優しい言葉も決して忘れなかった。

 3.改めて英語学習を決意

 自分はなぜ英語ができる人になりたいと思うのか?

 出世遅れの挽回のための逆転ホームランを目指しているのか?

 英語ができる輩にぎゃふんと言わせたいたいめだろうか?

 英語ができる人として周囲から認められたいと思っているのか?

 もちろんそれもある。

 けれども、一番の理由は、「イメージとのギャップを埋める」これに尽きる。

 そもそも、「英語ができそうな人」というイメージがついていた。

 カラオケの定番はビートルズローリング・ストーンズだったから…。

 けれども、カラオケを盛り上げるだけならまだしも、洋楽を歌う私に対して、「あの人は英語がお上手だ」と誤解する人が出てきたのも事実。

 そういう人が、業務で英語に出くわし、ワラをもすがる思いで、私に頼ってくる場面があった。

 そんな人たちの期待を裏切りたくない。

 そこで、どうすればいいのかと考えた末、自分が英語ができる人になることを決意したのである。

 英語ができそうな人ではなく、できる人になりたいと…。

 4.まとめ(そして英語学習は続く)

 そして、英語の勉強を通して、いろいろな人と出会い、TOEICのスコアアップを目指すことになった。

 それがいつしか本末転倒になり、TOEICのスコアばかり気になるようになった。

 Nさんは、そんな私に「冷や水」を浴びせてくれた。

 英語を使う部署を離れて半年が経つ私。

 岸くも、カウンターパートの米国人スタッフが、幹部表彰の受賞を受けた。

 まさになんというタイミングなのだろう。

 WEBで社内通訳員・支援員総会に参加して、Nさんにアプローチ。

そのタイミングで、半年前まで苦楽を共にしていた米国人パートナーの幹部表彰。

 迷ったら、内なる声を聞くことにしている私であるが、やはり、ここ最近の一連のd出来事に言えることは、私は「英語からは逃れられない」ということに尽きる。

 Nさんへのアプローチは、私にとって必然だったと思う。

 またひとり、英語の師匠が増えたことは、私にとって喜ぶべきことだ。