メリハリをつけて勉強継続を
英語の勉強には終わりがない。
来る日も来る日も勉強へのプレッシャーがのしかかってくる。
勉強を挫折する人の多くは、継続の仕組みに原因がある。
「さあ休日はガッツリ勉強するぞ」
その意気込みはわからないでもない。
よく言われていることは、平日と休日のバランスである。
休日に7時間まとめてやるより、1日1時間を毎日続けたほうがいい。
これは勉強継続にとっての真理である。
勉強の継続化とは、風呂や歯磨きと同じ。
毎日、やれなければ意味がない。
平日は忙しいので、風呂に入らない、歯磨きもしない。
休日に時間をかけて、念入りに風呂につかり、歯磨きをする。
そんな人は果たしているだろうか?
ただし、いくら習慣化に落とし込むといっても、そこには工夫が必要である。
せっかくはじめた勉強、嫌にならないためにも、一週間の仕組みを変えてみよう。
平日と休日のメリハリをつける。
これが勉強を継続させるコツである。
1.平日は黙々と…
英語学習にとって、平日の勉強が正念場。
「平日を制するものは、英語学習を制する」といっても過言ではない。
社会人にとって、忙しい平日にいかに英語学習に取り入れるか?
結論からいえば「勉強時間を死守せよ」ということに尽きる。
英語の勉強は、机に向かってテキストや問題集をやる「正攻法」。
ちょっとした移動や待機時間に単語集などを見る「小間切れ学習」。
このふたつのタイプに分類できる。
忙しい社会人には、小間切れ時間に勉強をすれば十分、という人もいる。
もちろん、何もやらないよりはスキマ時間に英語に触れることは大切である。
けれども、英語学習者、特にTOEICや英検などの資格試験で一定の成果を上げたいと考える人にとっては、1時間程度の「正攻法学習」も必要である。
夜は、誘惑も多いし、何よりも仕事に疲れて頭が回らない。
平日は朝に勉強することをお勧めしたい。
自宅でも、職場近くのカフェでもいい。
いっそのこと、始業時間前、職場で勉強しても良い。
ルーティンに追われる平日こそ、1時間、勉強時間のアポを確保して欲しい。
正攻法に小間切れ勉強を合わせれば、2時間程度の勉強時間になる。
2.休日は摸試・過去問
英語学習者にとって休日をどう過ごすか?
平日ならば、毎日の習慣化によってテキストを中心とした学習に向いている。
休日、まとまった時間が2時間以上取れれば、ぜひ摸試にトライして欲しい。
模擬試験(予想問題)や過去問題。
本番試験と同じく正味2時間は確保しよう。
可能であれば、本番試験と同時刻でも良いかもしれない。
私の場合、平日の「早起き」が身に付いているので、休日の朝は、平日に比べてマイペースに過ごすことができる。
自由度が増す朝に摸試を片づけている。
休日も「朝時間の利用」をすることで、余裕が生まれる。
半年に一度、TOEICと英検を受けるというサイクルを確立している。
これだけの頻度ですら、家族の理解が不可欠である。
休日が土日と2日間あるなら、どちらか一方を「OFF」と割り切ってもいい。
(ただし、なんらかの英語の関わりは1時間くらいは持ってもらいたい)
早朝、がっつり摸試にチャレンジ。
さっさとノルマをこなして、残りの休日をまるまる家族サービス、特に、パートナーとの過ごす時間を持つようにしている。
資格試験にとって、家族やパートナーの理解こそ勝利の秘訣である。
得てして、英語学習者は、勉強しない人を見下す傾向にある。
これは気をつけなければならない。
毎月のように試験を受けていたころ、パートナーに寄り添う気持ちがなかった。
「勉強して何が悪い?酒やギャンブルにハマっているわけじゃあるまし」
そんな私に対して、
「好きなことばっかりやってズルい」
と切り返す妻。
家庭を顧みず、良かれを思ってやっていた英語の勉強。
いつの日か、考え方が変わった。
家族やパートナーに寄り添うことが、学習効果を上げる早道であると…。
だからいくら勉強第一といっても、支えてくれる人との関係をギクシャクしないようにして欲しい。もっと寄り添い、耳を傾けてもらいたい。
そこで、私の中の落としどころとして、休日は、年2回程度のTOEIC、英検の本番チャレンジを許してもらい、平時の休日は、早朝に摸試・過去問をやること。
これを確立している。
休日には、「勉強漬け」よりも「家庭人と勉強人の両立」を図ったほうがいい。
3.まとめ(メリハリをつける)
鉄道は平日と休日では運行ダイヤが違う。
限られた時間で効率的に乗客をさばく平日ダイヤ。これに対して、比較的余裕があり、ゆったりとした休日ダイヤ。
英語学習にとっても、鉄道ダイヤに見習うことがある。
平日は仕事との狭間での勉強時間の死守。
休日は家族サービスと勉強の両立。
平日は黙々と働きながら勉強も怠らない。
休日は家族と過ごしつつ試験にワクワク。
学習計画は一週間の段丘をつけてみよう。
平日には平日にできること。
休日には休日にできることを考えよう。
きっと勉強を続けるための自分なりの流儀が見つかるはずである。