うえけんのTOEIC劇場

いかにして40歳からのやり直し英語にハマったのか?

TOEIC730点と通関士と宅建をいっぺんにまとめて合格する方法

 中級者資格の三冠王を目指そう

 「TOEIC満点は、人間のやることではない」 

 10年間、TOEICの勉強を続けていて、そうわかってきた。

 これは決して負け惜しみではない。

 合格体験記やSNSでの感想などをまとめて読むと、そんな気がしている。

 1.TOEIC高得点がすべてではない

 TOEIC満点者、900点以上保持者、英検1級合格者などにもいえることだけれども、血のにじむような苦労をしているし、もはや、実益を通り越して「趣味の世界」といえなくもない。

 少なくとも私は、そんなこだわりはない。

 けれども、TOEIC学習者の端くれとして「TOEIC満点者」「高得点者」と遜色ないキャリアは、どうやったら築けるのだろうか?

 TOEICは、できれば800点、最低でも730点で良いと思う。

 それがTOEICにとって、ビジネスの面からしても「あがりのスコア」である。

 限られた世界の中かもしれないが、一般人にとっては、TOEIC満点者も730点保持者にとっても「英語ができる人」と認知される。

 もちろんTOEIC学習者にとっては、満点と730点では、雲泥の差であるが、世の中の人は、そこまで気にしていない。(というより、そこまで私たちに関心がない)

 私が、英語学習のスタートをするのが40歳と遅かっただけである。

 それについては後悔していない。

 なぜなら20代のころ、英語の勉強をしなかった。

 けれども、同僚が英語をやっている間、他の勉強をしていたのだ。

 50代になり、その成果が、まさか満額となって返ってくるとは思わなかった。

 2.通関士合格が人生を変えた

 貿易関係の会社に入社した。

 まず行われたのが、英検2級取得のための研修試験。ここで私は、敗北を喫する。

 同期のほとんどがこの研修試験に受かり、平日は英検2級の勉強、休日は、派遣されたネイティブ講師などとバーベキューをやっていた。

 楽しそうであり、羨ましくもあった。

 この時、自分の「売り」は、英語ではないと悟った。

 そこで、貿易業界に就職したとあって、まず「通関士」にチャレンジした。

 これは、机上の座学だけではなく、日常業務の実践が出来た。

 輸出入手続きや通関書類などの「意味」を業務で覚えたので、通関士試験との相乗効果があった。

 要するに、インプット(見習い)、ファンクション(独学)、アウトプット(実践)のバランスがちょうどよい按分になっていた。

 私が、業務において「資格試験」にこだわるのは、仕事の勉強をするのには、ある種の関連した「資格の取得」が、てっとり早い学習になるからである。

 仕事を通じたスキルの証明になるし、なにしろ「合格」したいという気持ちが、仕事をする上でも前向きになる。

 そして、「合格」という小さな成功を重ねるにつれ、自分にとっての「誉(ほまれ)」が生まれる。

 私は、「通関士」に合格したことにより、自分の中で自信がついた。

 さらにキャリアの棚卸について、やり残したことについて、チャレンジする気持ちが沸いてきた。

 3.調子に乗って宅建に挑戦

 学生時代は法学部で「民法ゼミ」を取得していた。

 「ウチのゼミ生ならば、宅建試験は取っておいて損はない」

 担当教授が何度も行っていたことは忘れられない。

 就職こそ、不動産業ではなく貿易業であったが、どうも、教授のいったことがずっと心にひっかかっていた。

 学生サークルでは、自治活動の一環で「募金運動」などもやる羽目になったが、「宅建試験が近いので募金活動なんてやってられない」という人間がいた。

 結局、彼は、募金もやらず、宅建の勉強も挫折していた。

 そんな私は、彼の「逃げる姿勢」に良くは思っていなかった。

 いつか彼にギャフンと言わせたい。それには、自分が宅建に合格するのがてっとり早い。(こうした執念深さは、勉強の動機づけには不可欠…)

 通関士の合格を機に、せっかく勉強する習慣がついたので、それを宅建試験に振り向けた。

 通関士に合格したが、仕事を続けながら、勉強する習慣がついていたので、宅建の勉強に振り分けたのである。

 通関士宅建、一見すると何の関係もないかもしれない。

 けれども通関士試験で「出題意図のイメージ化」というノウハウを得た。

 これをそのまま宅建試験にも当てはめた。

 法律を軸とする試験というのは、結局、出題傾向が似たり寄ったりとなる。

 特に、通関士試験の科目のひとつ「通関業法」は、宅建試験科目の「宅建業法」とほとんど遜色ないものであった。

 回り道をしたけれども、宅建にも合格し、学生時代のコンプレックスを解消した。

 英検対策研修の選考に漏れたことが、結果として、「通関士」「宅建」の両試験に合格した。更に勢い余って、日商簿記3級にも合格した。

 そのころは、それが将来の役に立つ(自信につながる)ことなんて夢にも思っていなかった。英語からは距離を置いていたものの、勉強する習慣が20代から身についていたことが幸いした。

 いよいよTOEICに挑戦することとなった。

 4.TOEICの挑戦がはじまる

 20代は、通関士宅建試験。

 30代で英語資格デビュー、ところがそうはうまくいかなかった。

 カバン持ちで参加した「バンコク出張」で、身も心もヘトヘトになり、二度と海外出張や海外赴任なんかするもんか、と思った。

 英語に対するネガティブな感情になる。

 転機となったのが40代で大病を経験。

 病床にて「これからは英語だな…」復帰後の戦略を練りなおす。

 退院後、腰を据えてTOEICの勉強に着手。

 40代前半で430点だったスコアが、48歳で750点にまで伸ばした。

 これもひとえに20代に確立した「勉強習慣」にある。

 TOEIC満点は無理ゲー。

 でも自分には、通関士×宅建×TOEIC730点という三乗スキルが手元にある。

 どうしたら、三つの資格をまとめて合格することができるのか?

 40歳を過ぎてからTOEICに挑戦して730点を超える秘訣はあるのか?

 今後、こうした自分ならではの見立てを発信していきたい。