英検はリターンが良い投資手段
高校生になった娘、さっそく夏休みはバイトをやいたいと言いだした。
部活や学業もしっかりやるという。
16歳にとって、手っ取り早く金が手に入り、なんとなく楽しそうなアルバイトをはじめたいというのだ。
私の経験からすれば、バイトは「時間の切り売り」でしかない。
「お金」と「時間」の両面から、貴重な高校生活を「バイト」などで食いつぶして欲しくない。
何も学業を優先させて、いい大学に入り、親として子供を自慢したいというわけではない。バイトというのは、結局、損になるということを、忠告しておきたい。
どうせ時間を割くなら、労働対価ではなく、資金を作れと言いたい。
1.バイトは結局「損」になる?
これまで学業そっちのけでバイトに勤しむ輩を何人も見て来た。
でも、そんな人が生涯賃金が良いなんてことは、私の知る限り、見たことはない。
バイトをやる時間があるなら「英検」をやりなさい。
親として言えることは、結局、この結論である。
何も「英検」に合格し、出来の良い子供だと自慢したいからでもない。
親のエゴというのもちょっと違う。
よく「自分が英語ができないので悔しい思いをしたから、子供にはそんな気持ちにさせたくない」として、熱心に英才教育をさせる親たちがある。
ここにも違和感がある。
英語ができないなら、子供に夢を託すのではなく、自分が夢を追いかければいいのに…、と思う。
2.つまらない勉強を楽しく
子供は親の背中を見て育つ。
親が自分から勉強をしないで、子供とか他の誰かにさせようとするなら、子供はちゃんと見抜いている。
親子関係ではなく、職場の上下関係でも似たり寄ったり。
「若いウチに英語を勉強しておけよ。俺みたいになるなよ」
という「英語の必要性」を力説している上司や先輩を何人も見て来た。
そんなに必要ならば、なぜ今からでも勉強をしないのか、これは未だに不思議なことと思っている。
何がいいたいかと言えば、「英語」は、どんな仕事をすることにせよ、重宝するスキルである。日本人で日本で生活するのならば、英語なんていらない、なんて言葉を耳にするが、このご時世、何が起こるかわからない。
極端な話、某国が日本に攻め込んできて、海外へ避難(移住)するような事態になったとき、「ああ英語をやっておけばよかった」なんて後悔しても遅いのである。
英語は何歳からでも始められる。
でも、若いウチから初めていた方がいい。
英語力の向上こそ、ローリスクでハイリターンな自己投資である。
バイトなんかで時間を切り売りすくらいなら、将来を見据えて、その分、英語の勉強をしてみてはどうだろう?
その際、おススメなのは「英検」である。
ただ英語を始めるよりは、なんらかの技能の裏付けになる資格があった方がいいし、何より、「合格」「レベル別」という設定が、学習モチベーションをあげ、まるで、ロールプレイゲームのように楽しめるからである。
英検は「勉強」と捉えるから苦行になる。
むしろ「物知りクイズ」とか「頭の体操」とかのそれに近い。
英検3級がマスト、準2級を経て、2級を取得できたら御の字だ。
一方、TOEICは、まだ高校生の段階ではおススメしない。
もちろんTOEICにチャレンジするのは、良いことだし、高得点を取れば、それはそれでよい。
ただ、TOEICの出題傾向としては、社会人になった方が、熱中できる。
英検は学生向き、TOEICは社会人向きだとよく言われることだが、ある意味、真理を突いている。言い換えれば、学生(中高大学生)のウチは、英検の方が楽しめる。
英検ならば、伝記、歴史、科学から、恋愛、進学などの話題が豊富である。
「入れ墨をした男をボーイフレンドにするなんて、パパは反対だな」
こんなセリフは英検では出てくるものの、TOEICではまずお目にかからない。
英検こそ、学生にとっての「リアル感」を醸し出している。
3.まとめ(勉強習慣で輝く未来)
高校生のウチから、勉強する習慣を身につけてもらいたい。
「勉強が大事」だというのは、何も世間体を気にしているわけではない。
勉強こそが、コスパに勝る「投資」であると考えている。
就職活動において、バイト実績を誇る人がいるが、私はそうした考えに違和感を覚える。やはり学生は、「何のバイトをしたか」ではなく、「何の勉強をしたか」を誇るべきではないか?
目先の金に飛びつくのはなく、長い目で人生設計を俯瞰していみる。
親が子供に教えることといえば、そんなことかもしれない。
「勉強は退屈。バイトの方が楽しそう」
そう思う子供に対して、勉強することのワクワク感を教えてみよう。
そのためには、自分から勉強の実践をすることが大切。要するに、自分のやってないことを人にさせるな、と言いたい。子供が勉強をしない理由は、結局、親が勉強をしていないから…。
そんなわけで、私は、またしても懲りずに英検準1級に挑戦している。
若いうちから学習することの大切さをわかってもらいたい。
そしてこれだけは言っておきたい。
「若いうちに英検を取っておけ。決して俺みたいになるな!」