英語資格のお祭りに行こう!
1.はじめに(英検とTOEIC)
社会人は、TOEICではなく、まず英検を狙うべし。
別に本流に反対する「アンチを気取る」わけではない。
英検2級程度の実力がないと、TOEICでの英語能力測定に本領発揮ができない。
英検2級が難しいのなら、準2級、いや3級からスタートした方がいい。
英語学習に必要なのは、身の丈にあったスキルを獲得すること。
英検は学生、社会人ならTOEICという割り切りがあるかもしれない。
いや、やり直し英語を決意した社会人だからこそ、学生(場合によれば、子供たち)に交じって、恥を忍んで、英検を受ける…。そんな姿勢が必要だ。
ただし、英検2級合格に向けて、TOEICを大いに利用することができる。
英検は年3回しか受験チャンスがない。
TOEICは、年10回も開催されている。
英検は、「合格」「不合格」の「天国と地獄型」である。
これに対して、TOEICは、結果がどうあれ、一応、スコア換算される。
英検が対戦型ゲームに対して、TOEICがロールプレイゲーム。
まあ、英検も考え次第によっては、3級からスタートして、徐々にレベルを上げいくという意味では、ロールプレイゲームの要素も無いことはないが…。
2.英検2級を先行したい理由
何がいいたいかと言えば、英検は一発勝負。だから、失敗は許されない。
そこで、特に資格試験独特の雰囲気に飲まれないため、また、試験慣れをしておくため、英検2級程度の受験者は、TOEICとのダブル受験をお勧めしたい。
英検2級に相当するTOEIC L&Rテストスコアは、だいたい600点とされる。
だから英検2級を目論む人は、TOEIC600点を目指そう。
やみくもに受験するのもいいが、一応、TOEICでも目標値を決めておこう。
英検とTOEICは似て非なるもの。
どちらかをメイン、どちからかをサブに決めておく。
でも英検2級を目標とするならば、まずは、日々のトレーニングは「英検」に主軸を置いてもらいたい。
なぜなら、英検は、「合格」こそがすべてであり、一方、TOEICは、全問マークシート(四択)によるスコア判定なので、特段、会社から目安値を要求されていないのならば、英検を主眼に置こう。
いや、会社から目安値(600点から730点程度)を示されている場合でも、英検2級くらいの「基礎体力」を持っておきたい。英検にせよTOEICにせよ、いずれ英語を強みとしてお仕事をしていくには、TOEICだけでは心持たない。(せめて、読む、聴く、書く、話すの四要素がまんべんなく盛り込まれた英検試験は取得していて損はない)
年三回開催の英検に対して、ほぼ毎月開催しているTOEIC。
どちらがプレッシャーがかかるか?
答えに窮する野暮はいないだろう。
英検は、失敗が許されない。
(もちろん著者のように、懲りずに何度でも挑戦する「マニア」の存在は別として…。)
英検の本番に備えて、TOEICで力だめしをするのはどうだろう?
TOEICは、全問マークシート、かつ、ビビットに数値化された結果。
裏を返せば、特段、対策を立てなくもいいのである。
2時間がっつりと英語にかかわる。本番試験ならではの独特の緊張感。
他の受験者から受けるストレス対策、試験前日や当日の過ごし方…。
そういう細かいことを、TOEICでいったん「遠し稽古」をしておこう。
そして、本番の英検に備える。
私も長く英語資格に関わってきたが、本番試験で、持っている実力を発揮できない、という悔しい思いをしてきた。
ともかく準備不足である。準備不足を幕は待たない。英語テストはいつもでも初舞台である。(まあ、そんな戯言はどうでもいいが…)
だから、英検受験者は、TOEICにも足を延ばしておきたい。
英検、TOEICの二刀流で行こう。
3.お祭りに金をケチるな
問題になるのは、高額な受験料である。
7,000円近い出費(1回の受験料)は、正直、痛い。
英検もTOEICも「お祭り」である。
資格試験はゲームになぞらえるものの、本番試験は、むしろ音楽ライブとかフェスとかに近い。
この手の金を惜しんではならない。
やはり、自宅ではなく、本物の試験の醍醐味を経験してもらいたい。
試験会場に向かう電車の中。乗客に試験対策の参考書を広げる「戦友」を目にする。
試験会場まで、黙々と歩くチャレンジャーの列。
パリッとした空気が漂う試験会場。
最近の英検では、ネックロープの着用を義務付けられるのだが(すり替え受験防止か?コロナ対策か?)あれなんて、フェスのリストバンドではないか?
英検やTOEICでは、公式グッズの販売とか、受験ノベルティグッズの販売、受験飯などの屋台とかあってもいいと思うのだが…。
私自身、英検やTOEIC受験は、スポーツ観戦や音楽ライブ観賞と遜色ない。
駅から会場までのゾロゾロとした人並み。
イベント前後、SNS界隈でのホットな情報交換。
(蛇足ながら、著者のブログも、英検やTOEIC試験当日には、PV数が跳ね上がる。だからこそ、その日に合わせて、キラーコンテンツを配信したいのだが、本人も受験するので、それどころではないのが、痛しかゆしである…)
だからこそ、英検とTOEICは、英語資格界の「二大フェス」なのだ。
どちらがいいかなんて議論はやめて、英語学習者なら両方とも楽しもう!