うえけんのTOEIC劇場

いかにして40歳からのやり直し英語にハマったのか?

TOEIC800点には10年かかる

 長期スパンで取り組もう

 40歳で英語勉強のやり直しを決意した私。この時のTOEIC自己ベストが430点。

 「英語を使う仕事の門戸が広がる」730点を目標に据えた。

 50歳までに730点を取れればいいなぁ、と考えいた。

 達成したのは、48歳と11カ月。目標までに、9年かかった。

 もちろん途中、挫折もあった。(人間だもの…、仕方ない)

 だから「たった3カ月でTOEIC800点」というのは、無理じゃね?と考えている。

 負け犬の遠吠えであるが、10年経過しても、800点に到達していない。

 700点前後をウロチョロ。自分でも、割と英語の勉強習慣を欠かさない人間の方だと思う。それでも10年以上かかるのだ。

 「たった3カ月」というのは、詐欺だと考えて間違いない…、と私は思うのだ。

 1.成果を出すには時間がかかる

 TOEIC800点、10年計画はどうだろう、

 730点まで8年かかったので、10年というのは説得力のある期間である。

 まず、10年後の自分を設定すること。

 その後、具体的な目標を、5年後、3年後、1年後、半年後、3カ月後、とどんどん落とし込んでいく。

 おのずと、何をすべきかがわかってくる。

 私は、いったん勉強を決意していから、自分も言うのも何だが、ガッツリと勉強した。その結果、44歳で595点。730点はおろか、600点すら達しないことに自己嫌悪に浸った。それでも、600点超えを目指したものの「壁」に阻まれた。

 45歳の頃は、一年近く英語から遠ざかったことがある。

 いくら努力しても600点突破ができないので、ついに英語の勉強をあきらめた。

 それでも、11月(毎年、11月のTOEICを受験していた)になると未練タラタラで受験、470点まで落ちていた。さすがに400点台に戻ったのはショック、ここから逆の意味で火がついた。

 それまでは、NHKラジオ英語に軸足を置いていた勉強の姿勢を改め、会社で斡旋していたTOEIC通信講座に申し込んだこと。

 勉強する時間を、それまでの「夜」から「朝」に変えたこと。

 このふたつが大きな変化になり、以降、じわりじわりと右肩上がりにスコアが伸びて行った。最終的には、48歳でTOEIC730点。目標まで約9年かかったことになる。

 2.スキマ時間はリラックスを

 よくTOEIC必勝法に通関時間や待機時間の「すきま時間」に、勉強をやれ、という、

 いったん挫折した私からすれば、いささかそれは懐疑的である。

 英語の勉強にとって一番の大敵は「挫折」であろう。

 嫌になって、挫折したらおしまいである。

(そこから這い上がるのが難しい)

 いかに英語の学習にイヤにならないか…。

 それには、スキマ時間くらい、好きなことをやれと言いたい。

 何事も「あそび」とか「余裕」が必要で、僅かな時間でも「英語、英語」とばかりに、これ見よがしに単語帳やら問題集をやるのは、どうかと思う。

 いや、挫折した前半までの私がまさにそうであった。

 伸び悩んで挫折した40代前半、復活して右肩上がりの40代後半。

 何が違うといえば勉強のスタイルである。

 40代後半になって、スキマ時間の勉強は止めた。

 通勤時間も、居眠りしたり、車窓を眺めたり、と、リフレッシュに努めた。

 そのかわり、朝の1時間、机にむかってガッツリと勉強した。

 朝、ノルマの勉強をしているので、心の余裕が生まれる。

 スキマ時間にみみっちく勉強しなくて済むようになった。

 3.挫折こそ浮上のきっかけ

 継続は力なり。

 だからといって、継続できなかったことは、決して「敗北」ではない。

 継続できなかったら、また、できるようになるまで、心の答えを待てばいい。

 英語から離れて、もう二度と挑戦する気になれなかったら、しょせん、その程度のモノであった。そもそも英語との付き合い方に無理したいたのだろう。

 私は、600点の壁に阻まれ、「もう二度とTOEICはやらない」と心に誓った。

 けれども英語に関しては、「未練タラタラ」であった。

 ビートルズローリング・ストーンズはカラオケで歌うし、洋画は吹替版よりも字幕にこだわっていたし、英字新聞だっでダラダラと取り続けた。

 まったく準備をしないで臨んだTOEICで、いったんは600点近くまで上り詰めたスコアが、400点台に逆戻り。

 この時、「このままで終われるかよ」という決意みたいなものが生まれた。

 目標としている800点にはまだまだだが、730点を超えたあたりから、会社では、英語を使う職場に配置換えになったり、後輩から学習方法について頼られることが続いた。

 お前は英語ができるからいいよな…、なんて先輩からも羨ましがられた。

 だから、挫折は必要悪である。

 あの一時離脱があったからこそ、挫折する人の気持ちがわかるようになった。

 4.まとめ(短期間で高得点の謎)

 私が単に怠け者なのかもしれないが、たった3カ月でTOEIC高得点というは、無理な話だと思う。

 TOEICにせよ英検にせよ、英語資格というのは、短距離走ではない。

 どちらかといえば、フルマラソンに近い。

 全力で3カ月を走り抜けたとして、その後、残るものは虚無感ではないだろうか?

 いや、TOEICに10年以上関わっている人間として、いきなり3カ月でTOEIC800点という結果を出すのは、怪しいと考えている。

 そもそも、もとから英語ができる人とか、相当な努力をした人だろう。

 申し訳ないけれども、私には、真似ができないし、むしろ怪しい話として忠告するくらいしかアドバイスができない。

 本当に、たった3カ月で、結果を上げている人や、そのコーチングの人がいたら、こんな言い草は申し訳ないと思っている。

 でもTOEICよりも大切なものを守ることをお忘れななく…。