うえけんのTOEIC劇場

いかにして40歳からのやり直し英語にハマったのか?

TOEICは600点でいい

たしなむ英語の目安値

 お酒はどのくらい飲むのかと聞かれて、「たしなむ程度」と応える人は多い。

 言葉とは不思議なもので、「たしなむ程度」には幅がある。

 そこには、「アル中」でなもなければ、「げこ」ではない。中庸さがそこにある。

 英語の学習も、この中庸さが必要ではないだろうか?

 大人のやり直し英語とか、社会人のための最低限の英語力ならば、TOEIC600点を目指したい。満点や900点は、「できる人」に任せればいい。

 思うに、TOEICの費用対効果は800点が頂点であり、あとは、極めてマニアックな世界、特段、TOEICで食っていこうと思わなければ、そこまでこだわらなくていい。

 1.TOEIC600点への道

 さりとて、TOEIC600点といっても、生やさしいもののではない。

 でも、きちんと対策を立てれば、不可能な数字ではない。

 平日は、1時間のTOEICレーニング(スタサプでもアルクでもいい)。

 休日は、2時間の模擬試験(TOEIC公式問題集がおススメ)

 このペースを守れば、間違いなく独学で600点達成は可能である。

 英語が嫌いな人でも、TOEIC600点の「たしなみ」は欲しいところ。

 今の時代、何が起こるかわからない。

 大国に攻められて国を追われた人たちも「英語をやっておけばよかった」と後悔している人も多いと聞く…。

 英語は、先の読めない時代へのセーフティネットである。

 では、英語が嫌いな人はどうするか?

 「英語好き」になる方法を見つけよう。

 たとえば、スポーツ観戦が好きなら、大リーグや欧州サッカーなど、世界のプロスポーツに目を向けてみよう。

 映画好きならば「洋画」に関心を寄せて、吹替よりは字幕(日本語字幕でOK)を選びたい。

 音楽好きならば「洋楽」に注目しよう。特におすすめなのが、楽曲にハズレのない、ビートルズ。洋楽カラオケに挑戦してもいい。

 鉄道好きならば、海外の鉄道事情(できれば英語圏が良い)、旅好きならば、海外旅行に目を向ける。

 自分の好きなことをなんとか「英語化」する工夫をしてみおう。

 そして、少しでも英語に対するアレルギーを減らしていこう。

 2.英検2級へのいざない

 TOEIC600点を獲得したら、次に狙うは、英検2級である。

 TOEICと共に、英検は、たしなみ英語には外せないアイテムである。

 もちろん、せっかく船に乗りかかった更なるTOEICのハイスコアを目指してもいい。 

 けれども、TOEICには700点の壁があり、ここで、何度も跳ね返され、英語自体に興味が薄れてしまっては元も子もない。

 TOEIC問題集ばかりやっていると「飽き」が来るのも問題だ。

 そこで、TOEICに邁進するのではなく、目先を変えて「英検」にシフトすることをお勧めしたい。

 TOEIC600点との実力があれば、「英検2級」は、それほど難しくない。

 企業では、TOEICの成果が問われて、英検は意味がない、という意見も多い。

 しかし、英検には、英検の良さがある。

 まず、TOEIC L&Rテストには無い「ライティング」と「スピーキング」の科目がある。(もちろんTOEIC S&Wテストがあるが、英検ほどメジャーではないので、だったら、王道の英検を受けた方がいい、というのが私のスタンスである)

 TOEIC600点くらいでは、ともすればテクニックでもなんとかなるので、英語が好きと言えるためには、ちょっと、プラスアルファが必要である。

 そんなとき、英検2級である。

 TOEICのみならず、英検にも手を伸ばしているのなら、間違いなく、英語好きのアピールができる。

 TOEIC600に英検2級が加われば、「無双」とまではいなくても、「たしなむ程度の英語スキル」は、間違いなく身についている。

 3.TOEIC、英検、その後に…

 せっかく英語が好きになったのなら、その上を目指すのは悪くない。

 TOEICも英検も上を見たらきりがない…。

 さりとて、一度しかない人生、英語の資格に勉強の情熱を注ぐのはいかがなものか?

 英語については、悲しいかな、先行優位というものがある。

 英語を得意とする人には、かなわない、ということである。

 だから、TOEIC600、英検2級の「たしなみ」を獲得したら、いっそ、英語から離れてみるのはどうだろう。

 その際、自分のスキルの棚卸しをするがおススメ。

 アップル創設者のスティーブ・ジョブズだって、大学時代に「書体学」を専攻した。いっけんテクノロジー企業をは無縁に思える勉強だが、ジョブズは、パソコンの「フォント」にこだわることで、学生時代の「書体の勉強」が大いに役立ったという。

 学生時代に民法(物権法)を専攻した私、ゼミの教授のススメもあって、宅建士を取得。就職は、宅建・不動産業界とは無縁の貿易関係に進んだ。宅建なんて持ってても意味がないと自嘲していたものの、仕事で、倉庫の契約書が読める人間として重宝された。(もちろん、アパートを借りたり、自宅を購入したりするときにも、「契約書の読める人間」として、宅建知識が役立った)

 貿易会社に勤めて、英語が少々出来て、さらに、宅建を持っているので、民法や不動産契約に明るい人材になり、自分の立ち位置がはっきりしてきた。

 そこで、そこその英語が取得できたら、今度は、英語とは関係のない、自分ならではへの別のスキルを磨くことをお勧めしたい。

 4.まとめ(風の時代へ)

 時代は新しいフェーズに入っている。

 グローバル化とテクノロジーの進歩、まさに「風の時代」へ突入。

 だから、せめて「英語」くらはい出来ておきたい。

 けれども「英語」だけの一芸に秀でているのも危険である。

 リスク分散ではないが、そこそこ英語ができるようになったら、今度は、プラスアルファの道を模索してみよう。

 英語試験で勉強の楽しさを知ることができたら、他のジャンルでも「楽しく学ぶ」ことができるはずである。