うえけんのTOEIC劇場

いかにして40歳からのやり直し英語にハマったのか?

TOEIC学習者が英検準1級に転向して本番まで1週間を切った最後の悪あがき

 今からできることは何か?

 英検準1級試験まであと1週間を切った。

 過去6回全問題集では、リスニングでは70%を超える回答率を得ている。

 しかし、リーディングは50%~60%の前後で推移、これが足をひっぱり「合格圏」にはなかなか達成しないでいる。

 TOEICから英検に転向したのが8月なので、約2カ月を経た。

 TOEICレーニングの「勘」で、リスニングはどうにかコツをつ貯めてきた。

 問題なのは、リーディングであり、特に使われる「語い」や「文章の内容一致」では、TOEICレーニングとは別メニューが必要となる。

 TOEICを中心に学習をしている人にとって、力だめしに「英検」を考えている人にとっては、私の英検挑戦で感じたことを報告したい。

 1.リスニングは通訳者になりきれ

 英語を英語のまま理解する、というのがリスニングの基本である。

 日本語を介在してしまうと、内容が混乱してしまう。

 TOEICではそうだった。

 しかし英検(準1級)のリスニングはTOEICに比べて長い。 

 だから英語を英語のまま理解しようとすると体力が持たなかった。

 当初、TOEICの対処スタイルで英検リスニングに挑戦したものの、成績が芳しくなかったのは、TOEICの戦略のママ臨んだことである。

 TOEICにはTOEICのやり方があるし、英検には英検のやり方がある。

 リスニングに関して、ガクンと成績が伸びたのは、英語を英語として理解するのではなく、同時通訳や吹替のとおり、日本語に直して理解する、という戦略を組み直した。

 英検は、いい意味で、ストーリー性に変化球がない。

 TOEICで聴かれるような「ひっかけ」も皆無である。

 だから、ある程度の会話のキャッチボールを日本語に直していくと、ストーリーが見えてくるのだ。

 これは英検リスニングのPart1とPart3で絶大な威力を発揮する。

 頭の中で、日本語として会話や発言を追いかけていくことで、問われている質問、そして選ぶべき正解が分かってくる。

 ひとまず、リスニングについては、コンスタントに7割を獲れるようになった。

 TOEIC学習者も、過去問題の数をこなせば、リスニングについては、成果がすぐに上がるのではないかと思われる。

 2.語句は書いて覚えよ

 TOEICと英検の違いは、前半の「語い(単語・熟語」問題である。

 TOEICの序盤戦は、PART1の写真問題であり、比較的滑り出し順調、2時間のテストの中では、得点を取りやすいセクションである。

 対して、英検のリーディング、第1問から25問までの「語句4択」は、鬼門である。

 TOEICのように、なんとなく英語をかじっていればわかるという問題ではない。

 もちろんTOEICに見られるようなひっかけはない。 

 けれども、ビジネスシーンに限ったTOEICに比べて、犯罪者や軍隊がひんぱんにでてくる英検問題は「難攻不落」である。付け刃的に短時間で伸ばすことができない。

 TOEICであれば、たとえば、Complimentary(無料の)というような累出単語が、英検では見られない。根気よく「でる準パス単」を覚えるしか対策がない。

 これを、3カ月の短期間で覚えるのはほぼ不可能。

 あなどれないのは、後半の4,5問に出てくる「熟語」である。

 comeとかBringとか、一見すると簡単そうに見える単語でも、前置詞がくっつくことによって、まったく意味が変わってくる。

 単語については、英字新聞を日頃から読むとか対策はあるのだが、熟語については、ほとんどお手上げである。

 情けないことに、熟語に関してはあまりにも正解率が悪いので、一番違いそうな熟語をあえて選んでみたり、時間は十分になるのに、あえて「ぬり絵」に転じたりしている。準備不足といえばそれまでなのだが、熟語のトレーニング方法については、次回までの課題としたい。

 3.リーディングは復習せよ

 そして、最大の足かせとなってるのが、「語句空所補充」と「内容一致」のリーディング部門である。

 TOEICではPart7の長文読解は、不得意ではなかったために、どうして英検の問題では、こんなに手こずるのか不思議でしょうがない。

 日頃から、英字新聞の社説の音読をやっているので、長めで論理的な英文を読み解くことについて特段苦手意識はない。

 むしろ、そうした過信が、事態を悪化させているのかもしれない。

 リーディングセクションの反省点といえば、語句やリスニングと違い、模擬試験を受けたあとに復習する気持ちが失せるのである。

 摸試をやっている間に、英検はTOEICと違い、本文に書き込みができることをいいことに、むしゃぶるように下線を引いたり、印をつけたりしている。

 そんな問題文は、摸試が終わったら二度と読み返したくないというのが正直なところである。

 TOEIC公式問題集と違い、英検全問題集はリーズナブルだから、また身銭を出して替えばいいや、と思う感覚が、リーディングの「復習」の姿勢に向かわせないのである。

 4.まとめ(英検転向者の手記)

 以上のとおり、TOEICから英検準1級に転向して3カ月、転向後、はじめて迎える本番の英検試験に関しては、

 ・リーディングはほぼ合格圏内

 ・語い(単熟語)は地道に書いて覚える

 ・リーディングは復習する工夫をつける

 というのが、今回の素直な気持ちである。

 この言い訳がましいレポートが、これからTOEICだけでなく、英検も受験したいと考える人にとっての参考となれば、幸いである。