時間がない人に効果的な勉強法
書くことは摩擦である。
だから勉強でも創作でも「手書き」にこだわった方がいい。
いよいよ今週末は英検準1級試験が控えている。
過去問題の採点結果では、とうとうリーディング部門は、一度も「合格圏内」にはとどかなかった。
TOEICに比べて、単語熟語を覚えることが命題になっている。
とくに「熟語」については、正解率が上がらない。
「出る順パス単」を読んでいてもしっくりとこない。
私の勉強の原点は「手書き」である。
残り一週間を切り、単語熟語の勉強は、「出る順パス単」の例文を手書きで書いていくしかない。
1。手書きの効用
まず、手書きによって、単語のスペルを意識することになる。
テキストを読んでいるだけでは、意外とスペルを見落とすことにある。
これはなにも、英検はTOEICと違って「英作文」があるので、スペルミスは気負つけましょうといいたいだけではない。
英語には、スペルを意識することで、独特のつくりというものがある。
接頭辞、接尾辞の語源の気づきがあることがある。
これが、ぱっとは思い浮かばないものの、本番試験での「四択」の中から選ぶとき、
火事場の馬鹿チカラのように能力を発揮することがある。
日本語の漢字にしても同じことが言える。
漢字の作りや偏によって、はじめて見る漢字でも、前後の文脈を考えて、かつ、その漢字自体のもつ「つくり」を意識することで、意味が理解できることがある。
英語もそれと同じ効果があるのだ。
見たり読んだり聞いたりしているだけではわからないことが、書くことによって、パッと理解することができる。
2.眠気対策
通勤時間や待機時間など、スキマ時間に単語帳を見て、学習に励むことが多い。
けれども、どうしても、みるだけでは、眠くなるのも事実である。
私は英語学習で眠くなったら、例文や単熟語の手書きトレーニングにシフトするようにしている。
どんなに眠くても、手書き(写経)トレーニングをすると、頭が冴えてくるので不思議である。
やはり、読んだり聞いたりするよりも、「書く」ことで、脳内のしくみが総動員されるのだろうか。
英語に限らず、会議や講義に参加するとき、私は、ノートでしっかり書くようにしてしている。
発言者からは、「なにもそんなに書かなくても、あとでレジュメを渡すから大丈夫」などといわれるが、何も議事録を作成するために書いているわけではない。
退屈な内容で、つい寝てしまうのを防止するために、あえて、紙と鉛筆を用意して、メモをとっているのである。
勉強もそれと同じである。
眠気との闘いのために、あえて手書きにこだわるのも一計である。
英検試験はTOEICと違い英作文もある。
単熟語の練習のために手書きをすることで、英作文に慣れていく。
書くことは馬鹿にできないし、本番試験まで、わずかな時間にできることといえば、いまさら小手先のことをやっても合否判定に影響はない。
そしたら、書くことで、語句知識を上げて行こう。
3.ディクテーションの効果
書くことで、眠気を吹き飛ぶと同様、集中力がアップすることがある。
ディクテーションというトレーニングが英語学習に効果的であると言われている。
これは、聞こえた英語を、書き取るということである。
私が、TOEIC730点を達成できたのも、このディクテーションのおかげであった。
それまで、TOEIC対策のテキストを毎日取り組んも良い学習成果が上がらなかった。
テキストの内容がさっぱり頭に入ってこないのである。
そこで、勉強法をそれまでのテキストをこなす、ということを改めて、とにかく、音声で何度も何度も繰り返し聞いて、それを紙に書き取る、という作業に変換した。
地味な作業であったが、英語の「音」に対して敏感になった。
音声に耳を傾けることで集中力が増し、紙に書くことによって、理解力が深まる。
現在、TOEIC800点獲得から英検準1級合格に学習目標をシフトした私であるが、TOEICと違い、一番頭を悩ませているのが、圧倒的な「ボキャブラリー」のボリュームの多さである。
TOEICに比べて、英検の方が、いわゆる「試験範囲」が広いのである。
TOEICは、比較的、ビジネスや日常に関してのモノがメインであり、語句そのものの知識というよりは、いかに効率的に英語脳を使って問題を処理するかにかかっている。
英検は、日常会話に加え、歴史、科学、文化、思想など、話題が盛りだくさん。ピンポイントに単語を絞ることができないのである。
英字新聞の社説を毎日欠かさず音読しているという自負がある私であるが、それが、過信につながり、英検のリーディングの成績に結びつかないという問題がある。
英字新聞と英検は一石二鳥と考えず、英検は英検として割り切った方がいい。
本番試験まで残り少なくなったが、ディクテーションにもこだわっていきたい。
4.まとめ(迷ったら書き出せ)
「迷ったらまずは紙に書きだしてみろ」
英語ではないけれども、ビジネスの場で私が上司から言われた言葉である。
いまでも、この言葉は忘れられない。
やはり、ビジネスでも仕事の出来る人は、物事を整理するのに紙に書きだす人が多いような気がする。
パソコン入力とは違い、実際に紙に書く行為というのは、頭の中がスッキリして、物事が整理され、言葉の記憶も定着しやすいのかもしれない。
英語の勉強にも手書きの効用を勧めたい。
・単熟語のスペリングにこだわる
・眠気対策をして集中力アップ
・ディクテーションによる英語理解
こうしたことは、手書きによる効果的な学習ができる。
英語資格学習者は、時には手で書くことを取り入れてみてはいかがだろうか。