楽しく学べるルールブック
1冊の本の出会いが人生を変える。
私の場合、40代で「やりなおし英語」に舵を切った。
そして、それから10年間、英語学習を継続している。
勉強の習慣が身に付いたひとつに「マーフィーのケンブリッジ英文法」という本との出会いがあった。
数ある英文法教材の中で、「マーフィー」こそ私にって究極の1冊(厳密には、初級編、中級編の2冊であるが…)である。
英文法をおぼつかないと考えている人は、ぜひ同書に手にもってもらいたい。
1.マーフィー英文法との出会い
2014年のとある日、すでに40代半ばになっていてる私。
やり直し英語を決意したものの、勉強の目測が明確でなかった。
ワラをもすがる思いで頼ったのは、高校時代の恩師であった。
英語教師であったその先生とは、なぜか年賀状のやり取りを毎年していた。
聞けば、高校を退官し、さる大学の准教授になられたという。
久しぶりに直接会いに行き、勉強法や目標(海外赴任に憧れていること)など、ざっくばらんに話す。
そして、別れ際、先生は、一冊の本を私にくれた。
それが、「マーフィーのケンブリッジ英文法(中級編)」であった。
家に帰り、パラパラとその本をみると、巻末に、先生の直筆サインがあった。
「これな何なのだろう???」
訳者を見ると、先生の名前があった。
つまり私の恩師は、この本に訳者のひとりとして関わっていたのである。
この本にがぜん親近感が沸いてきた。
さっそく、この本を自分の勉強の主軸にしようと意気込んだ。
人間的にも尊敬できる先生が制作を担当し、それを寄贈してくれたのだが良書であることに町がない。
そう直感した。
2.手ごわい中級編
意気込んで「中級編」を実践してみた。
前書きにある「学習者の皆さんへ」の中で、巻末の「診断テスト」をやることを勧めていた。
この診断テストは、1時間程度で修了するもので、自分の弱み(あやふやな項目)をを見つけて、学習計画に生かすテストである。
しかし、これがまったく私には歯が立たなかった。
先生には申し訳ないが、TOEIC500点台だった私にとっては、「中級編」では、身の丈にあう教材ではなかった。
具体的には、「前書き」で説明されているとおり、
・I did(過去形)と I have done (現在完了形)は、どのように異なるか?
・used to do と used to doing は、どのように異なるか?
・like と as は、どのように異なるか?
こうした点が理解できていなかった。
過日、書店へ行き、同書の姉妹版、「マーフィーのケンブリッジ英文法(初級編)」を購入し、まずは、初級からやることにした。
3.目からウロコの文法書
「初級編」に切り替えてから、私の英語学習に対する飛躍的な進歩があった。
それまでモヤモヤしていた英文法に対して、同書(初級編)は、ビビットに、あやふやな理解をきちんと整理して、文法力の向上につながった。
初級編にせよ中級編にせよ、この本は、見開きページで、左側に解説、右側に「練習問題」が設定されて、まず、右側の解説を読み、理解しているかどうか、左側の練習問題で確認することができる。
見開きページで1ユニットであり、100以上あるユニットをやりこなすことにって、英文法の実力がつくという構成になっている。
一日1ユニット、ケジメをつけて、地道に学習を独学で進めることができた。
「初級編」を無事にやり遂げ、いよいよ「中級編」に復帰することになった。
4.TOEIC730点突破
英文法の理解があやふやな人は、まず初級編から挑戦することを勧めたい。
英文法は、わかっているつもりでも、結構あやふやな場合がある。
問題集ばかりやり込んでも、体系的な整理ができてない。
そうなると、文法を問題で記憶(暗記)を頼りにするだけで、それでは、点数はよくなっても、いざ英語を使うというときの応用が利かない。
英文法は、理屈ではなくルールである。
だから、ルールは覚えなければならない。
ただし、がむしゃらに勉強するのは苦行でしかない。
マーフィー英文法は、楽しくひとりで学べるうってつけの学習書である。
初級編でコツをつかんだ私は、そのプロセス(毎日1ユニットをやるという習慣化)を、中級編にも課した。
基礎がわかっているから応用が効く。
・現在進行形と単純現在形の違い(I am doing と I do は、何が異なるのか?)
・能動態と受動態の組み立て
・付加疑問文に対する返答(苦手!)
こうした基本的な理解はもちろんのこと、
・接続詞 although/though/even though/in spite of/despite
この項目は、TOEICの文法問題に何度も取り上がれれる項目であり、あやふやな理解では、スコアの伸び悩みの原因になる。
中級編をやり終えた頃にな、苦手としていたTOEICテストの文法問題(Part5,6)も、なんとか半分は取れるようになった。
それまでは、英文法が弱点になり、TOEICスコアの足を引っ張っていたが、マーフィー英文法をやり遂げたおかげで、晴れて、TOEIC730点を獲得することができた。
5.最後に(良質な学習書)
語彙と英文法、どちらも英語学習には外せないトレーニングである。
いくら過去問題をやり続けたところで、語彙と英文法の基礎力がないと、英語の実力は、飛躍的に伸びることはない。
英文法に関しては、「マーフィーの英文法」という良書がある。
この本のおかげで、私は、「英文法がわからない地獄」を脱出することができた。
同書は、英文法天国へのパスポートであると確信している。
英文法の壁にぶち当たっている人に、おススメしたい1冊(2冊)である。