語い・文法・リスニングのススメ
社会人のやり直し英語の場合、まずはTOEIC600点を目指したい。
600点は英検でいえば2級相当、長期的視野で英語力を高めていくために、ぜったいに外せない基礎体力である。
自分の経験上、まずは、TOEIC600点を是が非でも目指してもらいたい。
英字新聞やリモート英会話など、カタチから入りたいのはよくわかる。
けれども、結局、TOEIC600点以上、(または英検2級以上)を保持していないと、ハードルが高くなってしまう。
TOEIC600点は、ちゃんと学習すれば結果が出せるスコアなのである。
目標到達するために必要なのは、
・語い力
・文法力
・リスニング継続力
の3つのスキルである。
そして、それに対応する勉強のやり方は、
・TOEICテスト英単語・熟語マスタリー2000(旺文社)
・マーフィーのケンブリッジ英文法(初級編)
・NHKラジオ英語講座
がおススメである。
以下に簡単にその理由を述べていこう。
1.マスタリー2000
英語を勉強するには、語い力が必要不可欠。
TOEIC学習者には、「金のフレーズ」を紹介している情報が多い。
しかし、600点以上を目指す初中級の方には「金フレ」はおススメしない。
600点以下の人には「金フレ」では網羅しきれていない「基礎的な英単語・熟語」がついていない段階にある。
あれこれ市販単語帳を調べてみたが、旺文社の「マスタリー2000」が、一番しっくりしている。
旺文社はTOEICよりも英検の参考書類が充実しているが、「英検対策」に裏付けされた「厳選語い」が、TOEIC対策、とくに基礎力アップに役立つ。
常にマスタリー2000を携帯して、スキマ時間に学習しよう。
2.マーフィーの英文法(初級編)
TOEIC600点未満の人は、中学卒業レベルの英文法をおざなりにしているきらいがある。(自分もそうであった)
一人称・二人称・三人称の違い、能動態と受動態、完了形と進行形など、理屈抜きに覚えなければいけない、英文法のルールがある。
マーフィーのケンブリッジ英文法では、解説書と練習問題が、見開きページに収まっているので、とても活用しやすい。
初級編といって侮(あなど)ってはいけない。
巻末の「診断テスト」を受けて、自分の文法力の至らなさに愕然とするだろう。
でも、自分のレベルを知ることが学習のスタートである。
ワンランク上の英語を目指すためには、「文法ルール」の把握は不可欠である。
3.NHKラジオ英語
最後に、リスニング対策について。
英語は、毎日、少しでもいいから、耳で聞いて、それを継続していかなえればならない。
かといって、いきなり、BBCニュースやCNNニュースに手を出してはいけない。
これも実力を伴わない社会人にありがちなミスマッチである。
気持ちはとてもわかる。
でも、意味さえわからない「聞き流し」では絶対に上達しない。
そんな中で、おすすめなのは、NHKラジオ英語。
どのレベルでチャレンジするかは、テキストや番組内容を見て、自分のしっくりするものを選んでもらいたい。
一日15分、しかも日本語解説付き。
NHKラジオ英語であれば、毎日、勉強の習慣化もしやすい。
毎月のテキストも値段が安く、懐にも優しい。
私も、NHKラジオ入門実践ビジネス英語を昼休みに毎日聴くことよって、英語学習の日々のルーティン化に成功した。
生の英語を毎日聴く習慣をぜひ身に付けてもらいたい。
4.まとめ(最後に)
TOEIC600点は、やりなおし英語の学習者にとって、押さえておきたい試金石である。
語い、文法、そして、毎日のリスニング。
こうしたトレーニングによって、英語の基礎体力がつく。
将来の英語上達のための布石として、まずは、地道なトレーニングあるのみ。
がんばっていきましょう!