うえけんのTOEIC劇場

いかにして40歳からのやり直し英語にハマったのか?

天声人語と社説 英語学習者はどっち?!

 

 英字新聞社説か英文天声人語か?

 10年近く英字新聞ジャパンニュース(JN)を購読していた。

 家族の迷惑を顧みず、ひたすら音読を続けた。

 しかし、TOEICや英検対策では「的外れ」でhないか、との指摘を受けた。

 おっしゃることは、ごもっともなことです。

 「社説の音読をする暇があったら、英語資格の勉強をしよう」

 さらに家計が苦しいのも相まって、10年の英字新聞購読を止めた。

 しかし、身に付いていた習慣を断ち切るのは恐ろしいこと。

 時事英語の音読がなくなったことで「空虚な気持ち」になり、英検やTOEICといった試験対策そのものにヤル気を失せ始めた。

 そこで、これではいかんということで、「英字新聞の社説音読」に代わる、新たななルーティンを探し始めた。

 ずっと気になっていたのは、朝日新聞のコラム「天声人語」が、季刊によって出版されているとこと。英語の勉強をまったくやらないよりは、我流でもいいから、時事英語の音読を「天声人語」を題材にして再開させた。

 そして、3カ月が経ち、ほぼ、現在、購入した2022年秋バージョンを終えようとしている。このまま次のバージョンへ進むべきか、再び、英字新聞を購読しなおすべきか、ちょうど迷いはじめている。

 そこで今回は、JN社説と英文天声人語、結局、どちらがいいかについて、これまでの経験を元に、「コスパ」「タイパ」「モチベ」という三点から検証していきたい。

 1.天声人語コスパ良し

 まずは、料金体系から。JNは、1カ月購読で3,665円。これで毎朝、自宅に配達されるので、安いといえば安いのだが…、

 一方、天声人語は、3カ月毎をひとまとめにした季刊発売で、1冊1,800円。これを1カ月単位の3で割ると、600円になる。

 社説は「2記事」、天声人語は「1コラム」なので、単純に比べることはできないが、天声人語に軍配が上がる。

 なにより。社説にせよ天声人語にせよ、一番の目的は、毎朝S「時事英語」に触れて、毎日継続する、ということだから。

 ちなみに、1日換算(1カ月を30日とする)と、JNがコンビニ売りで150円、一方、天声人語は20円。毎朝、20円で英語の勉強ができるのならば、圧倒的に「天声人語」の方が理にかなっている。もっとも、天声人語は、「天声人語オンリー」だが、JNは、社説以外にも、新聞記事が豊富であることも言うまでもない。新聞紙面によって、世の中の内外からのニュースを俯瞰して読める、という点で、純粋に社説以外にも、メリットもあり。単純に「英語に触れる習慣づけ」と割り切るか、「ビジネスツール」としてとらえるかにもよりけりである。

 2.タイパも天声人語

 さて、昨今は、コストパフォーマんス以外にも、タイムパフォーマンス(タイパ)が従事されるようになった。

 そうでなくても、忙しい朝の時間、果たして、毎朝、1社説と1コラムの「読み切り」にどれだけ時間がかかるか?

 ちなみに私は、TOEICの自己ベスト760点、英検2級保持で、準1級に5回不合格していて、現在挑戦中という身であるので、タイパの目安にしていただきたい。

 「天声人語」は、毎朝、1日1コラムで、冒頭、英語で音読、次に日本語で意味を咀嚼して、最後にもう一度、英文音読をする。これで15分から20分。

 一方、「JN社説」は、いったん英語で読み、日本語で意味を確認。これを上下の2社説で行う。通して、30分。音読と意味の把握で、だいたい1社説14分を目途としている。

 15分刻みで朝のスケジュールを組みたてている私としは、「天声人語」の方が、時間の先読みがしやすい。

 朝勉と称して、朝の1時間、英語の時間に割り当てているが、現在、天声人語になってから、まず冒頭に「ビートルズ歌詞の写経」に15分、英文天声人語の「音読」に15分、残りの30分を英検準1級のドリルをやることにしている。

 正直、天声人語から社説に切り替えると、このバランスが崩れる。社説は、それだけで、「疲れる」作業でもあり、英検ドリルをやる気力も失せることもある。

 これは、社説とコラムの性格の違いでもあり、「好み」も問題でもある。

 3.モチベなら社説

 第三のポイントは、勉強の継続に大きく左右する「モチベーション」について。

 これについては、毎朝、届けられる「英字新聞の社説」に軍配が上がる。

 そもそも、私自身、新聞は「鮮度が命」と考えている。

 天声人語を「ひとまとめ」にして、配本されても、しょせんは、半年も前の出来事である。名コラムといえども、コラムにはコラムの賞味期限がある。

 JN社説も、日本語社説の翌日、ということもあり、リアルタイムではいけれど、昨日の出来事なら、まだ、覚えていることも多い。

 毎朝、自宅に英字新聞が届くから、「モトをとってやろう」というケチな発想が働き、結果として「せめて社説の音読くらいは読んでやろう」という気持ちになる。

 社説というルーティンがあるから、「読みもしないで溜まる一方」という新聞の弊害が防げる。

 英語の上達にカネを惜しんではならない、という恩師の教えから考えると、英字新聞の方が、天声人語に比べて、モチベーションの向上につながる。

 4.まとめ

 とりあえず、社説から天声人語に切り替えてから、どちらか一方だけではなく、ハイブリッド方式というのも考えた。

 曰く、朝の時間があまりない平日は「天声人語」の音読、そして、比較的、朝の時間が自由な休日には、コンビニでJNを買って「社説」の音読をやるというもの。

 しかし、これは、天声人語を続けてる前提で編み出した方式である。

 いよいよ、天声人語も終盤に向かえるにあたって、次号も身銭を出して買うのか、それとも、かつてのように英字新聞の購読を再開するのか、迷いどころである。

 ただし、英字新聞は、単なる社説の音読用だけでなく、記事の見出しによる世の中を知ること、気になる記事を英文で読んで見識を深めること、さらにJNが優れている図表・レイアウト・チャートの見本帳としてビジネスで役立つこと。更にいえば、英字新聞の古紙は、デザイン的に優れて、家族からもも法版であることなど、もろもろを考えて、来月から英字新聞を「復活」させようかと目論んでいる。

 そういう意味で、各論としては「天声人語」に軍配が上がるもの、総論としては、「JN社説」が勝るという結論に至った。

 これで3度目の「英字新聞購読の再開」になるが、何事も試行錯誤が大切である。