50歳までにTOEIC730点を突破する
40代、50代のリスにキング(やり直し勉強)が流行っている。
デジタルスキルと共に人気なのが「英語」であるという。
私自身、「リスキニング英語」の波を10年早く乗る事ができた。
だから、10年前の「私の経験」が、少しでも、今からはじめる中高年、ベテラン世代の「やり直し英語」にひと役買うことができればよいと思う。
四十の手習いではじめた英語、430点だったTOEICスコアが、48歳で750点に達成した。ポイントは、次の三つ。
・恩師との再会
・主軸教材の確立
・朝型にシフト
以下、これらを中心に、10年間の「やり直し英語」の実態を公開しておこう。
1.いつまでも英語の先生
私がやり直し英語を決意させたのは、40歳で患った大病である。
入院先の病院で、「これで将来、出世することはないな」と悟った。
退院したら、英語の勉強をやろうと決意した。
入院生活で「退院したらやりたいリスト」に、英語の勉強、と書いた。
体調を崩して、出世レースから外れた(周回遅れになった)事実を踏まえ、これからは、どこにいっても汎用性のあるスキルを身に付けたいと思った。
会社を負われてもいいように、英語のスキルを身につけたい。
TOEICスコアでは、一応、730点があれば、語学研修や海外赴任のエントリーになる基準であったため、まずはこれを目指すことにした。
しかし、言うは易し、行うは難し。
退院後、満を持してのTOEICテストが430点だった。
その後、600点の壁に阻まれる。
そんな、鳴かず飛ばすの私に転機が訪れたのが、恩師との再会だった。
高校時代のT先生、すでに高校を辞し、ある大学での英語講師となっていた。
高校以来、T先生と再会したのは、44歳の時。
ひととおりの思い出話の後、英語の勉強やTOECスコアアップのコツなどを教えてもらった。
先生が言っているのは、
・英文法は中学英語からさかのぼる
・自己投資だと思って、英語にカネを惜しまない
・わかる英語、わからない英語を毎日聴く
とうことであった。
そして、T先生は、英語学習の一介になれば、ということで、「マーフィーのケンブリッジ英文法(日本語版)」をプレゼントしてくれた。
ただし、先生からいただいたマーフィー英文法は「中級編」だったので、当時の私のレベルでは歯が立たず、書店で「初級編」を買い直し、ここから、スタートした。
これは、とても、わかりやすく、実力がつく良書である。
やり直し英語を始めるにあたって、何から手をつけていいかわからない人には、「マーフィーのケンブリッジ英文法・初級編」がおすすめである。
もしも私が海外赴任になれば、先生は、会いに行くと言ってくれた。
その言葉を支えとして、やり直し英語に邁進していった。
2.軸足となる勉強法
英語勉強のキモは語彙と英文法である。
当時、独学だった私は、前出の「マーフィー英文法」ともに、単語集として、「マスタリーTOEIC英単熟語2000」というのを読んでいた。
この2冊、更に、TOEIC公式問題集を使って、なんとか430点から595点まで伸びることができた。
しかし、そこから、600点の壁に阻まれた。
そこで、勉強のやり方を変えた。
当時、私の会社では、アルクの通信講座を斡旋していたので、それを活用した。
目標が730点突破なので、700点コースを、学習の主軸に据えた。
一日一課、約1時間のカルキュラム。
やみくもにやっていた学習から、規則的な勉強習慣ができるようになった。
問題は、毎日、1時間の時間をどう捻出するか、にあった。
そこで、目をつけたのが「朝の時間」である。
1時間、早く会社に出勤して、職場でアルク教材をやった。
夜の勉強は、なにかと誘惑が多いし、何より、疲れている。
朝に勉強した方が、頭も冴えているので、資格試験には良いようだ。
私もそれまでは、「夜型人間」であったが、どうしてもTOEICの目標スコアに達成したい、という気持ちから、朝型に切り替えた。
習慣というのは恐ろしいもので、一度身に付いてしまえば、今度は、朝の勉強をやらないと気持ちがわるいのだ。
こうして、朝の一時間を「アルク教材:、休日の2時間を「TOEIC公式問題集」、さらにはスキマ時間に、単語集や文法問題をこなすことによって、600点を突破。
その後、一進一退を繰り返し、48歳の時、750点をたたき出した。
40歳で英語の「やり直し」を開始して、50歳までに目標としていたTOEIC730点突破に成功した。
3.まとめ(10年の計)
英語はなかなか結果が出ない。
私の場合、「たった3カ月で、目標クリア」という短期には結果は伴わなかった。
TOEICスコアだけでも、じりじりと乱高下を繰り返し、600点や700点の壁に突き返されたこともある。
「目標達成までに8年もかかった」と考える人もいるかもしれない。
しかし、私に関しては、英語はなかなか結果がでなかった。
これをコスパやタイパが悪いと考えるのか?
私はそうではない、と思う。
10年近く英語の勉強をやることで、習慣化されており、今なお、次なる目標(TOEIC800点、英検準1級合格)に向けて、英語の勉強を続けている。
その意味で、英語はなかなか上達しないので、末永く付き合う趣味として最適だと考えている。
勉強は一生続くものである。