苦手な英語をゲーム感覚で好きになる
中学生の娘が、通っている塾で「漢検」を受けてみるよう勧められた。
彼女によれば、漢字が苦手だからこそ「漢検」を受けて克服せよと先生の意見。
私は、先生の意見に大賛成。
ところが、娘本人や妻は、苦手の分野での資格試験に懐疑的になっている。
「漢字は苦手だから、せっかく資格を受けるのなら得意な数検を挑戦したい」
妻も、これからの時代は、苦手分野を克服するのではなく、得意分野を伸ばしていくほうがいい、と、どこかで聞いたようなことを言っている。
ちょっと待ってほしい。
もちろん苦手克服より、得意を伸ばすことは理にかなっているといえる。
しかし、娘は受験を控えている。
漢字の学習は避けてとうれない。
だからこそ、塾の先生は苦肉の策で「資格の魔力」を打ち出したのではないか。
実は、私も英検やTOEICにハマったのも、英語が苦手だったからである。
特に、TOEICに関しては、合否判定ではなく、ビビットに数値によってスコアが判定されることである。
当初、400点台だったTOEICスコアについては、キチンと対策を取っていれば、700点台くらいまでは伸びることができる。
このプロセスこそ、ゲーム感覚でいうところの経験値の獲得にある。
そもそも英語が嫌いであるが、やむに止まれず事情があり、英語能力を向上を図らなくてはならない事態に陥った。
そうなったとき、さて、どうするのか?
もちろんTOEICの結果がすべてというわけではない。
世にいう、TOEIC高得点者が必ずしも英語がペラペラというわけではない。
でも、また逆も真実なり。
TOEICのスコアが低い人は、本人が言っているほど、英語力については、どうもお寒い限りという気がしてならない。
何を隠そう、TOEICにハマる40歳になる前の私がそうであった。
やれ英字新聞だの英会話だのと、形ばかりにこだわって基礎力が欠けていた。
40歳になって大病をしたの機に、それまでの趣味的アプローチに英語に触れることにしていた英語の勉強を、TOEIC対策に軸足を移した。
最低でも年に1回は受験するTOEIC、さながら当日はお祭り騒ぎである。
スコアに一喜一憂、常に右肩あがりというわけにはいかないものの、自己ベストを更新したときの嬉しさは格別である。
それに、一応、50歳までに730点を取るという目標を立てていたので、48歳でその目標に達成した時は、喜びもひとしおであった。
40歳からTOEICを学習の基軸に据えた私であるが、実は、30歳の時にも、「英検2級」の対策にチカラを入れていた。
これは、私の会社では、英検2級獲得が、海外派遣事業の目安のひとつであったので、この目標に向かって、勉強をした。
まずは英検準2級からスタート、30歳までに英検2級に合格して、2週間の海外事業の参加や、海外出張なども経験したこともあり、これが、40歳でのやり直し英語に際しての自信につながった。
せっかく英語を勉強するならば、やはり英検なりTOEICなりの目標を立てて、資格試験にチャレンジしてもらいたい。
資格試験は結果がすべて。そしてそのプロセスはさながらゲームなのだ。
問題集や対策教材といった攻略ガイドで地道な勉強を継続する。
そして、満を持して本番を迎える。緊張と期待感でテストのチャレンジ。
こうしたことから、英語が苦手である人ほど資格にチャレンジしてもらいたい。
苦手をいかに楽しみの代えることができるのか。
英語の資格試験の利用は、苦手を好きに代える魔法の道具である。