うえけんのTOEIC劇場

いかにして40歳からのやり直し英語にハマったのか?

英語を学ぶには師匠を持とう

英語の学び直しはメンターを持つこと

 やり直し英語を決意した日、最初に私が行ったことは、古い卒業アルバムをひっぱりだして、好意を寄せていた先生に手紙を書いたことによる。

 英語にまつわる思い出を振り返ると、ふと、高校時代の授業の一コマを思い出した。

 それは、英語の恩師で、今でも私の心のメンターであるT先生との出会いである。

 T先生は、高校1年生の時の英語の先生。ある日、英語の現在完了形を使った例文を考えてくるようにとの宿題が出されたことである。

 「現在完了形といえば、beenを使えばいいんだな…」

 そう考えた私は、適当に、当時も(そして今でも!)好きだったビートルズの歌、ア・ハード・デイズ・ナイトの歌詞を拝借した。

 ”It's been a hard day's night, and I've been working like a dog”

 (とても疲れた一日だった 犬みたいに働かされた)

 特に深く考えてのことはない。ただただ宿題が面倒くさいかっただけである。

 

 それから数日後、隣のクラスから、”ア・ハード・デイズ・ナイト”の曲が、大音量で流れてきたのだ。

 T先生は、私の書いた一文を面白がり、授業に取り入れてくれたのだ。

 もちろん、自分のクラスでも、同じように授業中にこの曲を聞かせてくれた。

 高校時代を通して、重要な思い出のひとつである。

 

 あれから20数年、英語力が必要だと痛感した私は、ふと、高校時代の、この時の思い出が頭をよぎった。そして、T先生に手紙を書いた。

 何を書いたかといえば、英検やTOEICで目標とするスコアを合格するために、秘訣があれば教えてほしいと。

 

 T先生から丁寧にも返事をいただいた。そして、三つのアドバイスをいただいた。

 ①中学英語に戻って文法を復習 

 ➁英語に関してお金を惜しむな

 ③わかるもの、わからないものをなんでも聴くこと

 そして、なにより大切なのは、「絶対にやり遂げるんだ」という決意が大切、ということをメッセージに添えてもらった。

 以来、毎年のように年賀状には、英語に関する近況報告をしあえる間になった。

 私が、TOEICで一応の目標としていた730点を超えたときは、真っ先にT先生に報告したくハガキを書いた。

 

 つい先日、T先生から便りをいただいた。それはコロナウイルス問題で、私の身を案じていることが書かれていた。

 さらに、「何度も何度もTOEICにチャレンジしながら目標に取り組み続けてきた、その本物の努力が現在の結果ではないのかと思っています」と結ばれている。

 良き先生も持ち、いい関係を継続する、これも英語の勉強、いや、すべての勉強に言える上達の秘訣ではないのだろうか。