社会人やりなおし英語について英字新聞の活用がうってつけ
英字新聞を使って英語を勉強ができたらどんなにいいだろう。
そう思う社会人も多くいることであろう。
かくもいう私もそのひとり。
まだ、TOEIC400点台だったころから、読売新聞の英語版である、ジャパン・ニュース(旧名:デイリーヨミウリ)の購読を続けている。
おかげで、TOEIC試験の長文読解に物おじしないで、取り組むことができた。
10年以上、英字新聞を購読している私が、おすすめする英語の勉強法は、以下のとおりである。
・見出しザッピング
・気になる記事を三パラ読み
・社説の音読
まずは、「見出しザッピング」について
毎朝、英字新聞が届くと、まずは、1面から最終面まで、英文見出し(併せて写真なども見ると理解が早い)をさっと読む。
新聞記事の見出しには、その情報が詰まっている。
だいたい、見出しをひととおり追っていくことによって、その日の新聞の報道内容がつぶさにわかる。
ということは、日本の、そして、世界の動きがビビットにわかるというわけである。
そして、気になる見出し、心の中にひっかかるような「見出し」があれば、記事の内容を深堀りしていけばいいのである。
次に「気になる記事の三パラ読み」について
見出しをひととり俯瞰してみていくと、興味をそそる記事がたいてい見つかるものである。
私の場合、貿易関係の仕事をしているので、「Tariff(関税)」とか、「TPP」とか「WTO」と書いてある記事を、さらに見出しから記事内容に進んでいく。
(他に、鉄道趣味人なので、「鉄道記事」とか、大リーグが好きなので「MLBネタ」なども、見出しから、実際の記事へ当たっていくことが多い)
そんなとき、全部、記事を読もうとしないで、最初の三パラグラフ程度にとどめている。よほど重要な記事であり、かつ、時間も余裕があれば、最初から最後まで全文を読むが、ひいきにしている英字新聞の記者さんの話によれば、「新聞は、最初から三パラを読めば、記事の内容が詰まっている」ということを聞いたからである。
つまり、新聞の構成上、重要な記事が入ってきた場合、うしろからどんどん切られていくので、後ろを切っても読むに耐える記事になるには、あえて、冒頭の三パラに記事の幹を詰めているとのことである。だから、些細な枝葉にこだわるのではなく、読み物としては、幹としての三パラで十分であるとのことを、英字新聞のプロから聞いたので、私もその通りであると思う。
最後に、「社説の音読」について
これは、英字新聞の肝は、「社説」にあると考えているので、どんなに忙しくても、一度は、社説の「音読」に挑戦をして、身銭を切っている英字新聞の購読料のモトを取り返すという意味で、これを続けている。
社説は難しいのではないか、という意見があるかもしれない。
幸い、ジャパン・ニュースにには、英文社説と右側に日本語の社説が併記されているので、難しいと思う方は、まず、日本語を読んで、何を言わんとするのか理解してから英文社説にチャレンジすることをおすすめしたい。
TOEICのスコアを上げたい中級者以上の方にとっては、まずは、左側の英文で書かれた社説をひととおり読んでみることを提案したい。
なぜなら、本番のTOEICと同様、まったく前提情報のない状態で、英文を目にして、読解力をつけることが必須だからである。
まず、英語で書かれた社説の音読、次に日本語で書かれた社説で自分の理解がどれだけ正しかったのか検証し、仕上げにもう一度、社説を音読する。
さきに「三パラ」のところで紹介した英字新聞記者さんの話では、やはり英字新聞は声を出すことで、リーディングの他に、リスニング力を付けることが必要である。
英文社説を丸々音読する練習を毎日繰り返せば、TOEICの長文読解も怖くないくらいの実力が備わってくると思われる。
以上、英字新聞を利用する勉強法としては、
「見出しザッピングで記事全体を把握する」
「見出しで気になる記事を三パラ記事で深堀り」
「まとめとして社説の音読で英字新聞のモトを取る」
との三つをおすすめしたい。