夢は持った瞬間に実現への道のりが始まる
中高年の英語学習者にとって、具体的なゴールのイメージを持つことが大切である。
夢を持つことで、人は、どんな苦労も耐えることができる。
私の当初の目標は、こんなイメージだった。
・英字新聞や洋書を辞書なしで読めたらどんなに素晴らしいだろう
・カラオケでビートルズを歌ったらさぞや気持ちがいいだろう
・職場で英語を使えるセクションに配属されたらどんなにカッコいいだろう
そして、いつしか、このイメージは次々と実現していった。
いったん自分の夢がクリアになると、ゲーム感覚で病みつきになる。
そして、夢は、とてつもなく大きく膨らんでいる。
・定年を迎えたら英語の翻訳に携わり、現役時代よりも高い収入を得る
・カナダやハワイに夫婦でロングスティをする
・語学ボランティアに参加して、地域社会に貢献する
もちろん、高い収入を得て、誰もが羨む経歴やスキルを持ってみたいと思う。
英語学習者にとって、具体的な夢を持つことで、日々の勉強をがんばれる。
夢の実現のためには、英検の合否判定や、TOEICのスコアにこだわってもいい。
大切なのは、いくつになっても「夢」を持ち続けることにある。
40歳でやり直し勉強を決意したとき、自分が、英語のネイティブ・スピーカーを相手に仕事に関しての話をするなんて、夢のまた夢だと思っていた。
けれども、腰を据えて、毎日1時間、勉強すれば、10年も経れば、夢のいくつかはきっと実現していることになる。
そして、自分の親しい人(妻帯者なら奥さん)に夢を語ってみよう。
最初のうちは、
「アナタには英語の才能は無いから勉強しても時間のムダよ」とか、
「もう英語をがんばるような歳ではないのでは?」とか、
とにかく耳が痛いことを言われっぱなしであった。
私の奮闘に呆れていた妻も、着実に「宣言した夢」を実現していくにつれて、いつのまにか、将来の夢の実現のための伴走者として、応援してくれるようになってきた。
(こうした変化は、孤独になりがちな学習者にとって、嬉しい限りである。)
もちろん、自分の夢ばかり追うのではなく、家族のこと(特に奥さん)、そして、仕事のことも手を抜かないようにしよう。
ただ、とかく英語の勉強には、挫折する誘惑が多い。
そんな時でも、夢があるのなら、早起きして勉強を継続することも苦ではない。
そして、面白いことに、夢を持つと人生が前向きになるようである。
たとえばどんなに仕事がつらくても、夢をイメージしていれば、耐えることもできるようである。
「とにかく〇月〇日にTOEICの試験があるので、それまでは、がんばってみよう」
という具合に。
夢ばっかり空想していないで、そんな時間があれば、英単語のひとつでも覚えた方がいい、という人もいるかもしれない。
けれども、英語学習を継続させるための動機づけとして、「英語ができるようになったらこんな人間になりたい」とあれこれ考えることも必要な知恵であると思う。
実際、私は、英語の学習が一定の効果を上げることによって、
・純白の国産車に乗り
・プールが近くのマンションに住み
・最高のカミさんとベッドでミネラル麦茶
という、これ以上のない「サクセス・ストーリー」を実現した。
もちろん、夢を見るのはタダである。
勉強を継続する秘訣は、具体的な夢をイメージすることである。
なりたい自分の願望をもって、そのイメージに近づける努力をしてみよう。