まずは英語が好きになるモードに……
社会人にとって英語の勉強をやり直したいと思ったら、
・中学生レベルの英文法を振り返る
・趣味の英雑誌を眺めてみる
・わかる英語とわからない英語を聞いてい見る
この3つのことを実践してみるのがおすすめである。
これからの長い時間を使って、じっくり腰を据えて英語の勉強をするためには、まずは、英語の勉強が、アナタにとって味方であることを自覚しよう。
そのために、嫌いにならない工夫をぜひとも取り入れて欲しい。
私が、いったんあきらめていた英語の道を、なんとか返り咲くことができたのも、高校時代の英語の恩氏のこの三つのアドバイスのおかげである。
以下、具体的に深堀りしていこう。
1.中学レベルの英文法を振り返る
英文法とは、英語を使う上でのルールである。
ルールがわからない以上、何をやっても、上達が難しい。
特に、「人称」「能動態・受動態」「完了形」の三つは最低でもマスターしておくことが望ましい。
まず、「人称」については、なぜ、I am、You are、He is、になるのか、この辺りの理屈抜きの理解は、まだあやふやな場合は、早急に対処しておいた方が良い。
次に、「能動態・受動態」の違いについて。
英語学習のつまづきのひとつに、この違いを英文で整理できていない人が多い。
日本語でも、「私は彼を殴った」と、「私は彼に殴られた」では、構造は似ているが、全然意味が異なるのである。
最後に、「完了形」について。
完了形自体の感覚は、日本語にはないので、特に、過去形と完了形の違いを意識することが大事である。
場合によっては時間軸を図表で示すとわかりやすいかもしれない。
このあたりの知識は、
「マーフィーのケンブリッジ英文法(初級編)」
によって学習すると理解しやすいので、お勧めの書籍である。
2.趣味の英雑誌を眺める
「好きこそモノの上手なり」
自分の趣味の領域で、発行されている専門雑誌を1冊手に入れよう。
まだ、読むことは無理でも、眺めているだけで、なんとなく英語に対する肯定的なイメージがつかめるはずである。
私の場合、「洋楽ロック」「鉄道」「大リーグ」が好きだったこともあり、やり直し英語に着手してからは、巨艦書店の洋書コーナーへ行って、その分野の趣味の雑誌を背伸びして買ってみた。
自己投資だと思って、身銭を惜しまないことが大切である。
無料のネット記事などもあるが、結局、タダというのは、身銭を切っていない分、英文記事のありがたみが少ないので、結局、印刷したまま、ゴミ箱行きになるのが目に見えている。
内容がわからない、読めない、ということは承知の上で、趣味の雑誌をチャレンジしてみてはいかがだろうか。
3.わかる英語とわからない英語を聴く
英語には、独特のイントネーションがある。
多聴して英語耳に慣らせておく必要がある。
その際、わかる英語だけをセレクトしても、上達にならないし、
わからない英語を聞き流すだけでも、英語力は身に付くわけではない。
要するに、わかる英語とわからない英語のバランスが大切である。
「わかる英語」を聴くための題材としては、自分の学力にあった、NHKラジオ英語を聞いてみるのもいいだろう。
「わからない英語」では、スマホのポッドキャストで英語ニュースなどを聴いてみてはいかがだろうか。
最後に……
以上の3つのやり方は、私のメンターであるT先生からのメッセージであった。
実は、私は、学校を卒業してから10年後、突然、英語の必要性を痛感して、藁をもすがる思いで、高校時代の卒業アルバムを引っ張りだして、T先生に、やり直し英語のコツを、年賀状に添えて送ったものである。
その年賀状の返事として、アドバイスがあったのは以上の三つであった。
私はこのことを実践し、そして、紆余曲折を経て、今では、英語を使う部署に配属されるまでになった。
T先生のおかげだといっても過言ではない。
英語上達の秘訣は、学習の努力はもちろんだけれども、さらには、良き師匠(メンター)に巡り合うことができるかどうかも、コツのひとつである。
英語を決意したら、模範となる先人の知恵を拝借してみよう。