単熟語を習得する方法
英語の勉強には、単語力の増強が不可欠。
華やかな英会話に比べるといささか地味なきらいがある。
しかし、単語力がついていないと英語の伸びしろがつかない。
TOEICや英検で納得のいく結果をだすためには、とにもかくにも単語力必要である。
ただし、地道な作業なゆえ、目に見える効果があがらない。
市販されている単語帳をパラパラと見ては、勉強する気になってしまう。
そこで、英単語・英熟語を増やすための効果的な勉強法を紹介していく。
1.書いて覚える
単語を覚えるコツは、なんといっても書いて覚えること。
書く行為は摩擦であるので、記憶が定着しやすい。
英単語には、それぞれ意味を持つ、接頭辞・接尾辞というものがある。
書いているうちに、こうした英語の成り立ちを覚えることで、日本語の意味がわからなくても、前後の言葉から意味を推測することができるようになる。
たとえば、Impossible(不可能)の接頭辞のImは「不」を表す言葉であり、こうした手掛かりは英語を理解する手助けとなる。
また、英単語には核となるイメージを持つ「語源」というものがあり、こうした英語特有の気づきは、実際に書いて覚えることで身に付くことができる。
できれば、単語集に示されている「例文」を丸写しして欲しい。
音声があれば、それを耳で書き取る「ディクテーション」も効果的である。
小学生でやった「漢字ドリル」や「計算ドリル」の要領で、とにかくわからない言葉はわかるために、実際に「書く」ことをおすすめしたい。
2.英単語に触れる
机に向かう勉強だけなく、英語には、息抜きや趣味の世界から、ボキャブラリーを増やすことができる。
野球が好きならば、犠牲フライ(SF:Sacrifice Fly)という言葉を知ることによって、Sacrifyが犠牲という意味であることが記憶として定着する。
野球やサッカーといったスポーツ用語には、豊富な英語用語があるので、これを単語学習にも取り入れたい。
ただし、たとえば「ナイター」などのように、和製英語もあるので注意が必要だ。
※正しくは”Night game”である。
私はビートルズやローリングストーンズが好きなので、洋楽ロックにも、語い力増強にひと役をかった。
実際に英語試験に役立つ言葉がある。
曲のタイトルだけでも、”We Can Work it Out”の”Work Out”(うまくいく)とか、”Don't Let Me Down”の"Led Down”(放っておく)など、ビートルズのタイトルは、試験累出熟語の宝庫である。
ストーンズでは、”Satisfaciton”(満足)、”Connection”(つながり)など、局のタイトルで意味を知ることができる。
曲のタイトルを意味づけるだけで、相当の単熟語知識が備わることである。
しかも、スポーツにせよロックにせよ、自分の好きなことだから、楽しみながら勉強できる。まさにいいことづくめである。
3.英語ニュースに関心を持つ
勉強、趣味、仕事の三軸を担うのが、ニュース英語である。
ニュースに触れるということは、勉強だけでなく、社会人としてビジネスにも役立つことができる。しかも知的好奇心がそそられるという面では趣味ともいえる。
願わくば、英字新聞を購読して、英語ニュースに触れておきたい。
ニュース英語のいいところは、すでに報道で内容を知っているので、紛らわしい単語も整理して覚えることができる。
たとえば、Abdication(退位)とAbduction(拉致)の違いである。
これなどは、単語帳を眺めているだけでは絶対に覚えられない。
ニュース英語として理解することで、意味の取り違えがなくなったのである。
英字新聞の見出しを読んでいるだけで、言葉の理解が広がる。
「英語で表現するとこうなるのか…」
ちょっとした知識を得ることがある。
4.まとめ(単語を楽しく覚える)
「好きこそモノの上手なり」
実際に英単熟語を覚えるのは苦手な人は、言葉を好きになってしまおう。
再び野球ネタで恐縮ではあるが、過去に、米国人と話す機会があった。
日本のプロ野球の話題になると、英語ネイティブスピーカーの彼が、
「Swallowsって意味がわからない」
と言ったのを聞いて、とても驚いた。
CarpやBaystarsの方がマニアックな言葉だと思っていた私には、実は、その時に会話した米国人は、Swallows(つばめ)がわからないという。
(まあ、たまたま彼が知らなかっただけかもしれないが…)
思えば、私がファンであるMarinsも、しばし日本語ではどういう意味なのか議論の的になるという。(海兵隊という意味らしいのが、マリンスタジアムを本拠地とするチームとしての造語という説もあり)
米国人の著名なコラムニストが、「日本には、闘うハムという野球チームがある」と何かに書いていたことを思い出した。
つまり、英単塾語は雑学の宝庫であり、決して苦行ではい、ということである。
「どんなに努力しても楽しんでいる人のは勝てない」とイチローは言っている。
だから英語の勉強をとことん楽しもう。
これが究極の単語力の勉強法である。