うえけんのTOEIC劇場

いかにして40歳からのやり直し英語にハマったのか?

英語なんて大嫌い

 スランプは誰にでもやってくる

 英語の勉強を続けていると嫌になることがある。

 むしろ嫌になることのほうが健全である。

 学習習慣が身に付いている私は、それほど嫌になることはない。

 それでも「今日は止めようかな…」と思うことがある。

 しかし、そこが正念場である。

 せっかく継続している勉強、挫折は厳禁。

 そこで、「嫌になったとき、どうやってスランプを乗り越えてきたか?」

 私なりに試行錯誤したことを紹介したい。

 1.英語メディアに触れる

 嫌になることを回避するためには、逆説的であるが、嫌にならない工夫を身に付けることである。

 具体的には「好き」とか「嫌い」とかの嗜好判断になる前に、習慣レベルに落とし込むことが必要である。

 風呂や歯磨きは、誰だって習慣としてやっていることであろう。

 そこに「今日は嫌だな」という考え込む余地はないはずである。

 嗜好よりも習慣が優先されている。

 ただし、英語の勉強は一定の時間を拘束されるので、ササっと済むシャワーや歯磨きとは前提が異なる。

 そこで、何も考えず、習慣化されていることは何かと考えてみる。

 ヒントとなることは、マスメディアとの付き合いではないだろうか?

 新聞を読んだり、テレビを見たり、ラジオを聴いたりする。

 こうしたメディアと触れ合うことは、さほどハードルが高くないのではないか。

 言い換えれば、毎日、新聞を読んだり、テレビを見たりしている人にとって、とたえば「今日は新聞を読むのは嫌だな」とか「今日はテレビのニュースを見るのが嫌だな」とは思わないはずである。

 これを英語学習に応用するのである。

 つまり、英語でメディアを触れ合うことにしてしまおう。

 英字新聞を購読する。

 ポットキャストで英語ニュースを聞く。

 英語が嫌になってから「英字新聞」を読んだり、「英語ニュース」を聴いたりするのではない。そうなる前に、習慣化をしてしまおう。

 私の場合、毎朝自宅に配達される英字新聞、各見出しと一面と社説は必ず目を通すことにしている。特に社説は音読を常としていて、これにより、英語を勉強した最低限のノルマと課している。

 ポットキャスト(耳で聞く)英語ニュースもしかりである。

 音声メディアの長所は、何かをやりながら英語に触れることができるのである。

 大抵、私は、朝食を準備したり、部屋の整理をしたり、仕事の準備をしたりする間、英語ニュースを聞くことにしている。

 これは、何かをやりながらでも、リスニング効果があり、また、テレビのニュースと違い、画像がない分だけ、映像喚起力(音声を聴いて、脳内でビジュアル化すること)に優れていることである。

 もうお分かりかと思われるが、英字新聞による記事読解や社説の音読は、「リーディング」、ポットキャストによる英語ニュースを聞くことが「リスニング」のトレーニングになる。

 一方、個人的におすすめしないのは、BBCやCNNといったテレビ英語ニュース。

 なにより、テレビをじっと見ることは、英語のモチベーションが下がっているときは苦痛でしかない。テレビを見ることは、他に何もできないので、時間の有効利用という点でマイナス面がある。

 また、紙の記事ではなく、ネット記事を読むという行為も、英語のスランプ脱出法としては、成果が期待できないと思われる。紙に印刷するならまだしも、PCやスマホ画面で英文を読むことは苦痛を伴う。

 少なくても英語の勉強にワクワクするというエンターテナー性が無いし、英語を体内に取り組む血肉化、英語に触れる習慣化、好きなことと嫌いなことのメリハリという点で曖昧なものと感じられる。

 要するに、英字紙を読んだり、英語ニュースを聴いたりすることは、習慣化しやすいので、「好き」とか「嫌い」とかという次元を超えて、一定の朝の英語ルーティンとして落とし込めば良い。

 英語の勉強が嫌になっても、毎日、リーディング(英字紙)、リスニング(英語ニュース)の勉強ができているので、自信を持っていい。

 そうこうしているウチに、また、教材や問題集にも目を向ける日がやってくる。

 それを待つことにすれば良い。

 2.洋雑誌に手を伸ばす

 英語が嫌になったら、おススメしたい2番目のこと。

 それは、自分の趣味の洋雑誌を購入することである。

 できればインターネットではなく、大きな書店へ行って、実際、手に取ってパラパラと眺め、自分の気に入った雑誌を買うことをおススメしたい。

 私の場合、スポーツ観戦、ロック、映画、鉄道が好きである。

 だから、上京の機会がある際、折を見て洋書・洋雑誌コーナーが充実している巨艦書店に足を運んでいる。

 たとえば、ロックなら「Q」という洋雑誌、映画なら「EMPIRE」という洋雑誌がある。しかし実際に目にすると、どうも両誌は、自分にしっくりこないのだ。

 けれども、鉄道趣味の「TRAINS」、これは、なぜかしっくりとくる。

 眺めているだけで、憧れの北米鉄道旅行に思いを馳せる。

 自分は何のために英語を上達したいのか再認識をする。

 また、同誌に掲載されている「鉄道フェア」や「求人」などの広告を読むと、それだけで、TOEICテストに出題されてもおかしくないレイアウト体になっている。

 英語が嫌になったら趣味に逃避していい。

 でも、せっかくなら、いかに趣味を英語化できるかを考えたほうがいい。

 英語学習が嫌になったら、洋雑誌に手を伸ばしてみてはいかがだろうか。

 3.まとめ(習慣と趣味)

 勉強が嫌になったら、それを受け入れることが大切である。

 スランプは誰にでもやってくるもの。

 挫折の誘惑は、アナタだけではない。

 しかし、そんなネガティブな気持ちに陥らないように、戦略的に先回りして、いかに勉強を継続していくか、さらに、いかに英語の関心から離れないようにするかを考えてもらいたい。

 私の場合、日常生活の習慣と趣味の世界に英語を落とし込むようにしている。

 きっと誰しも、自分にあったスランプ脱出法があるはずである。